■多くの皆さんが知らないだろう事実です。
住宅購入を検討中の皆さんは、自分で好きな会社や工法などを選んで買っていると思っていますよね？
それが自由社会では当たり前なのことなので、そう思っている人も多いでしょう。
しかし、残念ですが現実は少し残酷です。
実際に住宅を買う人の半分以上は、自分で住宅を選んで買えていません。
では、どうして家を建てているのか？
それは、あなたを会社が選んでいるのです。
部活動のセレクションみたいなものです。
あなたは、どれだけその会社で建てたいと思っても、会社に選ばれないと建てられません。
何を言っているの？陰謀論？なんてことが聞こえてきそうですが、これを近々であった実際の話を交えて説明しようと思います。
■ＯＯハウスが一番だと思ったのに・・・・
これは最近のお客様です。
実名を上げられないので、Ａさんとします。
このことを記事にしても良いかとの問いに、ご自由にどうぞと許可をもらったので、記事にしていきます。
まずＡさんは昨年に当社とご契約を頂けた方。
ただ、住宅選びはかなり難航していたらしく、1年程度掛かってようやく当社と巡り合えたと言います。
Ａさんの住宅選びの最初は、スマホから情報を仕入れたこと。
一生に一回のことなので、安心な会社が良いと、誰もが知っている大手ばかりを検索していたと言います。
そういった情報収集を１か月以上続け、Aさんが出した答えは『OOホーム』（名前はてきとうです）
しかもちょうど良いことに、ＯＯホームのキャンペーンを行っているとのことだったので、Ａさんは週末に意気揚々とＯＯホームの展示場に向かいます。
その展示場はとてもきれいで、ホテルみたいで、ここに住むなんて夢みたい・・・そんな風に思わせてくれる、とても気持ちが良い空間だったとのことでした。
また対応してくれる営業さんも、受付の人も、ホテルの人みたいに丁寧な案内で、やっぱりここで建てたい！って心から思わせてくれる環境でした。
しかし、結果的には建てれませんでした。
と言うか、当時行っていたキャンペーンにすら応募できなかったとのことです。
理由は、少し忘れてしまったとのことでしたが、確か言われたのが『忙しいから』
その当時のＯＯハウスはとても忙しくて、次のお客様をかなり長期で待たせている状態だから、今は新規のお客様をお断りしているのだとか言われ、申し込みすらできなかったとのことでした。
それでもＡさんはそこまで急いでいなかったので、だったら順番を待つので、時期が来たら連絡下さいといったそうです。
しかし、回答はＮｏ。
他の方にもそういったことはしていないからとのことで、Ａさんにも連絡はしないとのこと。
結局、今になってもOOホームからは連絡はないそうです。
■同僚の一言に驚きと怒りが・・・・
さて、そんなOOホームのことから1か月程度経ったある日、Ａさんにとってとても信じられない話が舞い込んできます。
同じ会社の同僚がちょうど家を建てると言った話になっており、休憩時間にそんな話をしていたときのこと。
同僚の会話：『そういえばOOホームってどう思う？あそこ一回行ったら連絡が毎日のようにやってきて、うざったいんだよね。建てないって言っているのに、建てて欲しい欲しいってそればっかり・・・、デザインとか良いから気に入っていたのに、幻滅だよ。』
それを聞いたAさんは意味が分かりません、OOハウスから連絡が来ている？それも建てて欲しいだって？今忙しいんじゃないの？って一気に疑問が押し寄せたと言います。
でも、もしかしたらＯＯホームでも違う店舗に行くと違うのかなって思い、同僚にＯＯホームの何店に行ったのと聞くと、なんとＡさんと同じ店舗。
流石に担当した営業は違ったみたいですが、この対応の差の意味が全く分かりませんでした。
このことに頭に来て、AさんはOOホームで担当した営業からもらった名刺にある、携帯に何度も連絡します。
しかし、一度も返信が来ずじまい。
まあ、かなり腹が立ったとのことでしたが、ある程度したら面倒になってどうでもよくなったとのことで、連絡はそれっきりしていないとのことでした。
そのことを同僚に伝えるのもなんだかなーって思っていたので、そのことは同僚には伝えなかったとのことです。
■『セレクションみたいなもの』
そんな感じでＯＯホームは諦め、色々な会社を見て回っていたある日、またあの同僚との会話でＯＯホームが出てきました。
同僚の会話『そういえば結局値引きとか多かったから、OOハウスで建てることになったんだけど、工事の予定があるからすぐ建てたいんだって。うちは実家を解体して、2世帯だから親のアパートも探したりだからそんなにすぐは無理って言っているのに、言うこと聞かないんだよ。建てなければ延滞金が発生するとかなんとかも言ってきて、そんなの契約の時に言っていなかったじゃんっていったらさ、契約書には書いてあるんだって・・・・
もう、アパートを選ぶ暇も無くて、どこにしようかなんて選べないよ。
OOホームって見た目は良いけれど、ちょっと強引だよ・・・・』
Aさんはそれを聞いて、また腹が立ちます。
忙しいんじゃなかったの？？？
そこで、当等Aさんは同僚に、OOホームとのやり取りがあったことを話します。
すると、同僚は『あーそのことね』って感じで、話してくれました。
同僚の会話『OOハウスの営業から聞いたんだけど、今OOホームってお客さんを選んでいるんだって、高校の時の部活にあったセレクションみたいなものだって言っていたよ。それに外れたんじゃない？Aは。
まあしょうがないじゃん？』
Aさんと同僚の方は年齢が近いので、気さくに話せる仲だったので、さくっと言われたと言っていましたが、まあ面白くはないですよね？
AさんはOOハウスには行ったことがないので、そんなことは聞いたことがありませんでしたが、調べてみると確かに多くはないですが、そんな情報は出てきます。
ＯＯハウスがＯＯホームを貶めるために言っている可能性もあるかもと思っていましたが、多分これは真実で、ＯＯホームはお客さんを今選んでいる状態だということが分かりました。
■これは実際に真実なの？
さて、ここまではAさんの体験談での話でした。
まあご理解頂けていると思いますが、ここまで詳細に聞いたわけではなく、少し脚色も入っています。
ただ、会話の流れなどはある程度聞いたままに伝えております。
さて、このAさんの体験にあったように、『セレクション』は本当にあるのでしょうか？
この住宅不景気と言われている昨今です。
そんなのあるわけないよ！
って言いたいですが、実はあります＾＾；
と言うか、これは昔からありました。
セレクションなんて言葉は無かったですが、選客とか言って、お客さんを選んでいたのは昔からあったことです。
こういったことをする理由はいくつかありますが、一番の理由は『お金』です。
そういった状況だと何が起きるか？
安い家より、高い家を建てようってなるんです。
特に住宅が売れなくなるほど、その傾向が強くなります。
なぜなら、通常年間に１０棟程度の建築をしている会社や店舗は、それ以上の建築が出来るキャパが無いからです。
出来たとしても、通常の1.5倍程度でしょうか。
まあそんなことを続けたら、従業員がいつかはパンクしますが・・・・
そんなに頑張っているのに、１軒の値段が安かったら、給料も払えなくなります。
これは住宅会社の傲慢な考えとかではなく、切実な経営判断によるものなんです。
住宅の不況が叫ばれて久しいですが、年々この傾向は強くなっています。
また、住宅の材料高騰なども交じり状況はかなり複雑になっています。
■選ばれなかった人はこれを買えばいいんじゃない？
さて、話は変わりますが、選ばれなかった人がどうなるのか、ちょっと疑問に思いますよね？
Aさんのように選ばなれないから買えないって人が一番多いと思いますが、実は選ばれなかった人の為の商品を、皆さん用意をしております。
それが『建て売り住宅』です。
建て売り住宅は、新築住宅であることに変わりはないですが、建てる前にお客様は決まっていないのが特徴です。
メーカーやビルダーが自分達の建てたい物を建てて、その完成物件を見て、買いたい人が買っていきます。
こうすることのメリットは『お金』になります。
メーカーは自分の好きな家を建てられますし、自分達のペースで、自分達が売りたい価格を設定できます。
なので、営業経費も、契約後にある仕様決めなどのコーディネート費用も掛かりません。
まあ、実際にはコーディネートするのですが、一軒ごとではなく、まとめてすることが出来ますし、設計も同じです。
そう言ってある程度安価に作れた建物を、新築としてそれなりの値段で売れるので、メーカーは利益を確保しやすいって言うのが一番のメリットです。
お客様も、注文住宅よりも値段が下がるので、ある意味WIN-WINとも言えます。
その環境が今の時代にあったのか、数年前から建売住宅の供給は右肩上がりであり、それを買う人もまた増えています。
しかし、実際の思惑は少し違うところにあったりします。
メーカーの思惑として、WIN-WINの関係を築くこともあったでしょうが、もっと大きな役割としてあったのが・・・・
『選ばれなった人への選択肢』
としての利用です。
実際に、ＯＯホームやＯＯハウスと言った大手メーカーの営業に聞くと、セレクションに外れたお客さんの接客は、近くの建て売り住宅の案内に切り替えると言います。
注文住宅では建てたくないと判断したけれど、折角来たから逃がすのはもったいない・・・・
『まあ、あなたでもこれだったら買えるでしょ？』
そんな感じで、家を売っているとも言っていました。
さて、あえて悪意を持って書きましたが、今はそんな状況みたいです。
ちなみにＡさんもこのコースに行ってもおかしくなかったのですが、Ａさんのお住いの地域は少し田舎で、そういった建て売りが無いところなので、今回のような対応になったのではないかと、個人的に邪推します＾＾；
ただ、この流れは顕著で、あるメーカーでは今後建て売りのみの販売にシフトしていくと言った発表もあり、多分ですがそれに追随していくメーカーも多いでしょうから、この流れはきっと止まることがありません。
■今後はもっと進む『セレクション』
さて、今回は少し悪意が入った記事になってしまいました。
その理由は、私もこの事に関していては、怒っているからです＾＾；
会社は経営していくに必死なので、なりふり構えないのかもしれませんが、この動きはちょっとおかしいです。
だって、コロナ前に住宅を建てた人なら聞いたことがあるかもしれませんが、大手メーカーのほとんどが当時がこう言っていました。
『建て売り住宅なんて、絶対に辞めた方がいいですよ？だって誰がどう建てたか分からないし、なによりあんなに安く家を建てたら逆に不安じゃないですか？』
言い方は色々あるでしょうが、こんなことをほとんどのメーカーが言っており、安くて品質も十分だって言っている人を無理やりに注文住宅へ誘導していたんです。
それが経営的によくないからと言った理由で、こういったシフトをするのは、少しと言うか、かなりの無責任ではないでしょうか？
ネットが普及し、情報が光のような速さで進んでいき、１０年一昔なんて言っていたのはとうに廃れ、今は５年一昔、今後は１年一昔みたいになるのでしょう。
だからそれに合わせた、経営形態も求められ、人口が減少していく一方の日本では、朝令暮改が正しい経営判断になるのかもしれません。
しかし、自社の大事なお客様に嘘を付いてまで経営をすることに意味があるのでしょうか？
『お金は命より大事』
とも言われますが、会社にとってそれ以上に大事なのは、信頼と信用ではないでしょうか？
■まとめ
先ほど言ったように建て売りへのシフトが止まらない今後は、よりセレクションが進んでいくと思います。
『自分な好きな家を建てたいなら、それ相応な物を出せ。出来ないなら建て売りで十分だろう』
こんな世界がもう始まってしまっています・・・・
だから、あなたは今後住宅を会社を選ぶのではなく、選ばれることを考えないといけなくなります。
じゃないと自分の欲しい物が手に入らない時代です。
個人的には悲しい出来事ですが、それが社会の流れですので、逆らっても仕方ありませんね＾＾；
ちなみに明工建設には『セレクション』ありませんよ＾＾
来てくれたお客さんは全員、大事なお客様です。
建てたいと希望してもらえれば、最大限のメリットを提供出来るように頑張ります！
まあ、工務店やある程度の規模の会社は、今でもそういった意識の元に経営をしていると思いますから、セレクションなんて嫌だ！って人はそういった会社を見つけることが一番の幸せかもしれませんね＾＾
今回はここまで。
では、また！
