住宅の断熱性能を高める上では、窓にこだわる必要があります。
そこで今回は、窓の断熱をテーマに解説します。
□窓の断熱性能を左右するポイントとは?
窓は壁に比べて外気の熱を家の中に伝えやすく、家の中の熱を外に逃がしてしまいやすい部分です。そのため、住宅全体の断熱性能を上げるには、窓部分の断熱性能を上げることが必須です。
窓の断熱性能を左右するポイントとしては、サッシ、ガラスの枚数、ガラスの間の3つが挙げられます。
それぞれ見ていきましょう。
*サッシ
サッシは熱が伝わりやすく、結露が発生しやすい部分です。サッシの種類としては、アルミ、樹脂、アルミ樹脂複合、木製の4つが一般的です。
アルミ樹脂複合は主にハウスメーカーの標準仕様とされています。
樹脂と木製はどちらも性能が高いですが、木製は塗りなおしが必要です。
*ガラスの枚数
窓ガラスの枚数が多いほど断熱性能が高くなります。ガラスの枚数は1~5枚で、主に2枚あるいは3枚の窓が使用されています。
*ガラスの間
ガラスとガラスの間にどんな気体が入っているかによっても、窓の断熱性能は左右されます。断熱性能が低いものから順に、ドライエアー、アルゴンガス、クリプトンガス、真空となっています。
真空は高額であるため、クリプトンガスまたは、アルゴンガスがコスト的にはおすすめです。
□窓ガラスにはどんな種類がある?
窓ガラスには、先程紹介したように、単板ガラス(1枚の窓ガラス)と複層ガラス(2枚以上の窓ガラス)があります。ただ、複層ガラスには先程紹介したもの以外にも、「Low-E複層ガラス」というタイプがあります。
Low-E複層ガラスとは、複数枚あるガラスの内側、あるいは外側に、「Low-E金属膜」という金属膜がはられています。
この金属膜は低放射性能を持っており、断熱効果が期待できます。
Low-E複層ガラスには遮熱タイプと断熱タイプが存在します。
遮熱タイプは太陽からの日射熱や紫外線をカットする効果があり、断熱タイプは室内の熱を逃がしにくく、太陽からの熱を取り込みたい寒冷地で大活躍します。
窓の断熱にこだわりたい方は、Low-E複層ガラスも併せて検討してみると良いでしょう。
□まとめ
今回は、最強の窓断熱を目指すために知っておきたい、窓の断熱性能を左右するポイントと窓ガラスの種類について解説しました。窓の断熱にこだわって、断熱性能の高い家を実現できると良いですね。