先週末と明日も台風には悩まされています。
近年、台風やゲリラ豪雨などの
被害のニュースを目にすることが
多くなってきました。
自然災害による被害は、
一戸建てに住んでいる以上、
もはや他人事とはいえません。
今回は、台風が来ても
なるべく被害が起きないようにするには
事前に何をするべきなのか、
そしてもし被害に合ったら
どうすればいいのかについてお伝えします。
◆住まいの台風対策は
台風シーズン前に行うのがベスト
一昔前までは台風予想がされるとすぐに、
シャッターを閉めたり、
ガラス窓が割れないように板を打ち付けたり
していました。
通常、窓ガラスが台風で割れる可能性は低いのですが、
実は窓ガラスが割れる原因の大半は、
風で飛ばされた物が当たることによるものです。
気象庁によると、
最大風速が約17.2m/s以上になると
台風であると定義されています。
ただし、平均風速20~25m/s(瞬間風速30m/s)で
看板や屋根瓦がはがれるレベル、
さらに平均風速30m/s以上になると
外装材が飛散したり、
樹木が倒れたりするレベルになるため、
台風が来ている状況下で
台風対策をすることは大変危険を伴います。
近頃、頑丈な建物が増えたためか、
台風が来ても対策をするという意識が
薄い方も珍しくありません。
しかし、自然災害を軽視せずに
さまざまな被害を想定して、
台風が来る前に住まいの点検や
対策をしておくことが大切です。
◆家を建てる前にエリアの災害危険度を確認
これから家を建てる土地を探す際に
やっておきたいことは、
自治体が公開しているハザードマップや、
浸水実績図を確認することです。
ハザードマップとは、
水害や地震、土砂災害などの発生が
予測されるエリアが示されている地図のことです。
被害の範囲や程度、避難経路などが分かるので、
まずは建設予定地の災害危険度を
調べることをおすすめします。
浸水実績図を見ると、
過去にあった洪水被害を把握することができます。
浸水被害をみると、
被害は河川の近くに限らず、
地形にも影響を受けていることがわかります。
床上浸水などの水害が心配される場合、
敷地全体に盛り土を行い、基礎部分を高く作る、
土地をかさ上げすることで
周辺の地域よりも家自体を高くすることが有効です。
また、住宅の周囲に防水性のある塀を作ったり、
防水性のある建材で建物を囲んだりといった方法で
浸水を防げるケースもあります。
事前に入手できる情報をもとに、
家を建てる前にエリアの危険度を
確認しておきましょう。
◆台風被害を最小限に抑えるためにできること
●台風に強い屋根材とは?
一戸建てで台風被害に遭いやすい箇所は
屋根が多いのですが
台風の前に屋根材の強度を上げることや、
屋根材の痛みやズレがないかを見ておくことで、
災害への備えになります。
住宅で使用されている代表的な屋根材は、
瓦、スレート、ガンバリウム銅板の3 種類です。
その中で瓦は最も重量があり、
強い風が吹いても飛びにくく、
防水性もあるため台風に強い素材といえます。
実際に台風が多い沖縄では、
吸水性・通気性が高い琉球赤瓦が
よく利用されています。
琉球赤瓦は、瓦の継ぎ目と側面に漆喰を塗ることで
飛ばないような工夫がされています。
?み合わせ構造で耐風効果があり、
防水効果もある防災瓦は、
台風対策に有効です。
重量のある瓦の落下を減らすために開発された、
軽量瓦という屋根材もあります。
瓦と同じような外観で
通常の瓦の約半分の重さなので、
万が一落下しても被害が少なく抑えられます。
●外にある物置きや植え木も対策を
庭先によくあるスチール製の物置や植木も、
倒れやすいので対策が必要です。
植木は台風が接近する前に
始めから横倒しにしておくか、
室内に入れておくとよいでしょう。
物置を移動させるのは難しいので、
DIYが得意な方はアンカーを打つ方法が有効です。
庭の状況や素人DIYだと不安だという場合は、
手軽にできる方法として、
一旦物置の中の物をすべて出し、
重しの代わりとなるコンクリートブロックを
底一面に敷き詰めてから、
その上にクッション性のあるマットを置くと
安定感が増します。
●暴風対策だけでなく、浸水対策も忘れずに
台風が近づくと雨戸を閉める、
室外の飛びそうなものを室内に入れる等の
対策を行うことは大事ですが、
ゲリラ豪雨が予想される場合は、
暴風対策と同時に浸水対策も忘れずに行いましょう。
まずは、水の浸入を防ぐために
玄関先や敷地入口に土のうを積みます。
雨戸やシャッターにも土のうを積んでおくと
安心です。
また、大雨が降った際に雨水が
下水道に逆流してくる場合があるため、
キッチンやトイレなどの排水溝を
土のうや水のうで塞ぐことも
忘れないようにしましょう。
◆台風で損害が出た場合の対応と、
受けられる補償について
●もし浸水してしまったら
万一、住まいが床下浸水、
床上浸水に見舞われたり、
建物が破損した部分から
水が室内に侵入してきた場合は、
早急な対応で被害の拡大を防ぎましょう。
まずは、建物を乾燥させるために、
床下や床上に溜まった汚水や泥を
外に出すことが大事です。
そして、建物の破損箇所から
雨の侵入を防ぐために、
ブルーシートなどを使って補強します。
●各種保険内容を確認
台風による損害をカバーできる保険は、
火災保険や自動車保険があります。
加入している火災保険の契約内容に
“自然災害”という項目が含まれていたら、
修理費用を保険金でまかなえる可能性があります。
自動車保険の場合は、
保有している車が暴風により傷ついたり、
水没したりした時に、
車両保険に入っていれば補償されるのが一般的です。
修理したい箇所があれば、
保険会社に直接連絡をとるか、
土地を購入した不動産会社に相談してみてください。
それでは、また!!