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【店長流】

住宅業界の闇って・・・これから家を建てたい人はブラウザバックを推奨します。 #店長流
住宅業界の闇って・・・これから家を建てたい人はブラウザバックを推奨します。 #店長流

今日は4/26


世間ではGWの開始ですね^^

長い方だと11連休とのことですので、この期間にゆっくり休んだり楽しいことをいっぱいしてくださいね。

さて、そんな中住宅の検討をされる人も多いと思います。

実際にどこかで見た統計では、住宅購入を考え始めた時期の統計でも、この4月5月は上位になっていました。



これから楽しい家づくりの始まりだ!!!

となる前に今回は一度聞いておいて欲しいことがありますので、そちらをお話したいと思います。

正直、聞いていて気持ちが良い話ではないと思いますので、そういった嫌な気分になりたくない人は、ここでブラウザバックをお願いします。




■住宅業界にはびこる『闇 』とは・・・・



皆さんは住宅業界の闇って聞いたことありますか?

まあ、こんなものはどこの業界でもあるものなので、珍しいものでもありませんね。

しかし、この住宅業界の闇は正直かなり深いものです・・・

今回はその住宅業界の闇についてのお話をします。

もう一度言いますが、良い気分にはならないと思いますので、嫌な方はここでブラウザバックですよ・・・・



■はびこる闇1   末端にまで届かない『誠意』



住宅を建てたことがある、また一度でも住宅会社の接客を受けたことがある人なら感じたことがあるでしょうが、営業マンなどはかなり『誠意』もった対応をしてくれたはずです。

中には、ちょっとこれは・・・って人もいるでしょうが、今の時代を勝ち残っている営業マンの多くは誠意ある良い人であることが多いです。

なので、その人への信頼を元に住宅を契約する人が多く、『なぜその会社で家を建てたのですか?』と言うアンケートに対し、何十年と1位を取りづけているのが『営業マンの人柄や信頼』と言うことも、このことを証明している事実です。


しかし、その誠意がどこまで浸透しているのかと言うと、かなり残念な結果になっている会社が多いです。

特に末端と言われる現場での作業員や職人さん達、また設計や現場監督と言った人達にこのレベルの誠意を感じることが少ないです。


理由はお客さんのことを見たことも無いからでしょうか。

お客様の夢や未来が詰まった家を、ただの面倒くさい仕事として接している人が多いです。

もちろん誠意ある人達は多くいて、そういった人達に造られた家は本当に見事な家になりますが、私の肌勘だとそういった家って、1割程度しかないように思えます。



■妥協だらけの家を作られる



では、その他の家はどういった家になるのか?

答えは『妥協しまくりの家』です。


例えば家を建てたことがある人に聞きますが、設計の際に、形が複雑な家よりも、単純な真四角の方が強いと言われたことありませんか?

確かに感覚的に言えばそれが正解に思えるでしょうが、答えはNOです。

今の住宅はしっかりとした構造計算の元、家が設計され、強さも地震の際の耐久力なども全て計算され造られます。

なので、形が複雑であろうと、真四角であろうと、計算結果が同じであれば同じ家の強さと言えます。


もしここで反論をしてくる人がいたらこう言ってあげてください。

『なら、複雑な家でも真四角な家を同じ強度の家が造れる技術がないんですね?』って。

きっとそういったら、他の言い訳を出してくると思います。


・その為には補強が必要でお金が掛かる。

・設計が複雑なので時間とお金が掛かる。

・長い目でみたら、四角の方が強い。


などなど、もっと他にもありそうですが、こんないい訳をしてくるのでしょう。

でも、思い出してください。

一番最初は、『真四角の方が強い』って言っていたんですよ?

この矛盾はなんなんですか?

私はそこに誠意があるとは思えません。


では、なぜこんな嫌な言い方をすれば『嘘』をつくのでしょう?



■面倒な仕事は嫌だから



答えは簡単。

皆『面倒な』仕事が嫌なんです^^;

有資格者の設計士ならば、物理的には複雑な家も、真四角な家も、同じ強度に出来ることは分かっているはず。

だけど、その作業は正直面倒だし、真四角の方が簡単に出来上がる。

だから、真四角にするようにお客様を誘導すればいい・・・

ここに誠意はあるでしょうか?


最初から真四角な家を望んでいたら、そのまま作れば良いと思いますが、最初に複雑な家を求めている人に自分達の面倒を回避するために真四角な家を提案するのは、まったくの検討違いです。

もし費用があがるなら、それを明確に伝えれば良いし、将来的には四角い方が強い家しか作れないんなら、有資格者なんて言うなってことです!


今回は設計だけの事例を上げましたが、他にも監督や現場作業者、職人なども同様である会社が多く、とても誠意ある仕事をしているとは思えないことが多いです。

その最大の理由はこの次の闇のせいであります。



■はびこる闇2  いつまでも上がらない給料



皆さんはこの20年で住宅の価格がどのくらい上がったか知っていますか?

以前そのことを題材にした記事を書きましたのでその記事を引用すると、2000年初頭は大体2800万円程度でしたが、2025年は大体4000万円になっていると言われています。

当然地域によるものなので、もっと高い安いはあると思いますが、平均するとこの位で、大体1.4倍程度になってる状況です。

それに合わせ、大手ハウスメーカーの多くが増収増益を繰り返しており、過去最高益何て言うのも、近年よく聞く話になりました。


なので、住宅に携わる人は余程儲かっており、給料もガンガン上がっているのだろうと思われるかもしれませんが、答えはNOです。

むしろ最近では、給料が減っている会社も数多くあり、業界の内容と大きく異なっているのが実情です。


では、なぜこのようなことが起きているのか?

理由は様々で、その中の一番の原因は『物価上昇』にあると言えます。

この20年で物価がゆっくりと上昇し、コロナ過や以降では一気に上がっています。

住宅でも同じで、材料費の推移はこの20年間で1.5~1.8倍と言われています。

中には2倍以上になったものもあり、このことが価格上昇の大きな原因となっています。



■搾取による費用カットが横行している


ここで疑問が出てきた人はいませんか?

鋭い人は疑問に思ったでしょうが、売値は1.4倍程度なのに、物価上昇での材料費の高騰は1.5~1.8倍となっており、つじつまが合いません。

材料費が1.5~1.8倍なら、売り値も1.5~1.8倍になるべきです。

まあ、それを売り手が自腹を切ってなんとかしのいでいます・・・

と言うのなら、話は簡単ですが、実際はそうではないですよね?

だって、そんなことしていたら、過去最高益も増収増益も出来るわけないからです。

逆を言えばそんな状況にもかかわらず、過去よりも利益を出していると言うことになります。

しかし、これでは計算が合いません。

どこかマイナスになっている部分が無いと、物価上昇分がどこかに消えていることになります。


さて、察しが良い方はもうお判りでしょう。

そう、この歪みをまともに受けているのが、『施工者』なのです。

嫌な言い方をすればこの施工者からメーカーが『搾取』することで、大手メーカーは過去最高益をたたき出していけるのです。



■大手メーカーの家のほとんどは『工務店』が建てている



これは知らない人も多いみたいですのでお伝えすると、大手ハウスメーカーの家のほとんどは地場の『工務店』が建てています。

多分皆さんが知っている有名なレベルの会社だったらほとんどがそうです。

中には、自社施工部隊といった部門がある会社もありますが、そうであったとしても、その部隊だけでは施工が間に合わず、多くの工務店が下請けとして家を建てています。


これは実際に当社も過去はそうでした。

当社も過去にはある有名なハウスメーカーの下請けとして、そのハウスメーカーの看板を建てて家を建てていました。

機密事項になるので、どの会社とは言えませんが、本当に誰もが知っている大きな会社です。


しばらく前に、当社はその会社との取引を中止したのですが、その理由は要求される仕事分の費用がもらえなかったから。

また、その会社の方針転換に当社の理念が合わなかったと言うこともありましたが、一番の原因は費用の件です。

正直全然足りていませんでした。


それでも大事なお客様の家として、誠意持って対応していましたが、結果としてメーカーからもらえる以上の費用が掛かってしまったり、それを正当な理由として請求しても却下されたり、また年々同じ仕事をしているのに単価が下げられたりと、本当に搾取としか言えない状況でした。


今でも、そういった会社は多く、しかもこの物価上昇を理由にさらに値下げを要求されたなどの話を聞いていますので、私達がやっていた頃よりももっと過酷な環境だと思います。


そんな会社に勤めていたら給料なんて上がると思いますか?

現状維持も難しいって会社も多く、そんな会社が良い建物をつくれるのかと言われたら、皆さんはどう感じるでしょうか?

また、そういった工務店から職人に支払いがされます。

そんな会社から多くの費用が払われると思いますか?


そういった環境で、職人や技術者が実力以上の力を出そうと思うでしょうか?

私はそうは思えません。

面倒なことは避けるのが一番です。

お客様のことを思えば心苦しいけれど、しょうがないよね・・・

これがこの業界の本音だと思います。


最高益なんて言っている場合があったら、考えて欲しいなと思ってしまいます^^;




■はびこる闇3  大手の都合で変えられる法律



最後はとても大きな問題を提起したいと思います。

それは、『大手の都合で変えらえる法律』です。


法律って政治家が決めるもので、メーカーが決められるわけないでしょ?

と思われるかもしれませんが、住宅に関する法律の多くは、ハウスメーカーの都合で制定されています。

では、どうやってそれが出来るのか?


その方法とは『検討委員会』にあります。

政治家や省庁が新しい枠組みや制度を作る際には、広く情報を仕入れる必要があり、その為に『OO検討委員会』と言うものが開かれます。

最近であった委員会は『ZEB・ZEH-M委員会』と言った省エネに関するビルやマンションを検討する委員会などがあります。


この委員会ですが、その委員の多くに住宅に関する『OO協会』と言った業界の団体が委員になります。

そしてその協会の多くに、大手ハウスメーカーの社員や元社員、更にはそういった会社と共同研究をしている教授などが顔を揃えています。


つまり、何とか委員会も、何とか協会も、すでに大手メーカーの手にある業界であると言うことが言えるんです。

大手メーカーはこの事実があったとしても絶対に自分達の息が掛かっているとは言わないと思いますが、この状況を見て息が掛かっていなかったら、逆おかしいです。


そしてこの検討委員会ですが、ここで検討された結果が政治家を通し、補助金に給付になったり、制度化、法律化とされていきます。

この事実から大手はある程度自分達で法律を定められる権限をもっていると言えるのです。



■大手は寡占化したい



2023年のデータですが、大手ハウスメーカーが建てた建物の割合は、全住宅の約35~38%程度だったと言うデータがあります。

どこまでを大手にするのかで結果が分かれるものなので、ある程度の指標にしかなりませんが、大きく外れていないと言われています。

しかし、同じようなデータのとり方で20年前のデータはどうだったかと言うと、20年前は15~20%と言われており、10年前では20~25%と言われています。


これは大手が凄いなーってデータではなく、逆に大手以外が頑張っているなーって見なきゃいけない数字です。

一般的な業界では、ある程度業界が成長すると、ある程度寡占化されると言われています。


例えば車はトヨタが35%程度のシェアで、2位と3位を合わせても、シェア率は敵いません。

次にビールだと、上位4社のシェアだけで98%を超えており、残りのビールはほとんど売れていないことになります。

こういった状態になることが多いのですが、住宅は異常な状態だと言えます。


住宅業界をビールに置き換えると、地場の地ビールの売り上げ本数は全体の7割で、残りの30%のシェアを大手が奪い合っている、そんな常識ではありえない状態だということです。


ですので、大手はこの状態が面白くない^^;

だから、寡占化をもっと進めたい!

そうすれば、もっと苦労せずに利益を得られる!

そういった状態を作っていきたいのです。


そして、それが年々成功しており、この20年でシェアを倍以上にすることに成功しているのです。



■成功の理由は大手に有利な状況を作っていったから



このシャア拡大の大きな要因は、明らかに大手に有利な制度改革が大きな要因となっています。

例を出すと、『長期優良住宅』


これも委員会の多くに大手ハウスメーカーの息が掛かっていた制度ですが、この精度の発足時に認定されたのは、大手ハウスメーカーだけでした。

理由は条件が当時の建物としては、ある程度非常識な作りをする必要があり、その条件を発行前から知っていたメーカーくらいしか対応が出来なかったと言われています。

また、制度設計も大手に有利なものとなっており、大手のように予め設計が決まった物件に関しては、ほぼノー検査で認定が受けられるのですが、地場の工務店のように、1からお客様の要望を聞いてつくる方式だと、その計算も方式も、そして設計や申請もいつもの何倍もの時間と費用が掛かる設計となっていました。

なので、多くの工務店がそれらを理由に難色を示していたのですが、それを上手に利用し、長期優良住宅でなければだめだ、工務店はそれをやる設計力がない、そんな会社で家を建てて不安ではないですか?などの言い回しで、受注を上げる方法が多く見られました。

さらには、長期優良住宅にすると補助金が100万円も入るといった制度も出来、それらは全ての会社が適応していると言っていましたが、実質大手メーカーのみが使える補助金と化しており、これが大手優遇だと言わなくて何が優遇だと言えるくらいの状態でした。


この件で言えば、今の補助金のGX指向型も明らかに大手有利な条件で進みました。

去年の年末から、募集要項が発表され、それに対応した家を作ることが補助金を受ける条件だったのですが、この条件が思いのほかレベルが高く、多くの工務店が対応するのに苦労する、または大きな追加金が発生すると言った事態になりました。

しかし、この補助金がもらえないと言うと他社、とくにこの条件を最初から満たしている大手メーカーに顧客を奪われるので、必死に対応をした会社が多かったのです。

そしてその率が思った以上に高かったのでしょう。

なんと、発表から数か月したある日、突然条件が追加されたのです。

そんなことは寝耳に水で、びっくりしたのを覚えています。

このタイミングはとても問題があるタイミングで、前の条件をクリアーしているとして、すでに着工、そして完成してしまっている物件数多くもあり、いまさら言われても困るよって会社も多かったと聞きます。

そんなことを考えると、追加の設定は明らかに間違いなのですが、それは問答無用で追加決定されました。


理由は補助金が思った以上に早くなるからで、それだと大手が恩恵を受けられる率が減るからではと言われています。

そう言われている理由は、大手はその追加分も大体が標準化されているもので、工務店などでは標準化されていないものの追加だったからです。

そうすれば、この費用増にも対応する必要があり、結果応募が減って大手への恩恵が増えるから・・・・


このことは絶対に運営も委員会も言わないでしょうが、ある程度はそういった息が掛かっていることは、条件から察することが簡単に出来ます。


このように大手は寡占化するために、国を巻き込んだ大きな力を使っているのです。




■大手はなぜ寡占化出来ていなかったのか?


では、ここで大手が住宅業界ではなぜ寡占化出来ていなかったのかをお話します。

寡占化出来なかった一番の理由は『日本の住環境の複雑化』にあります。

先程寡占化出来た業界の例として、ビールを上げました。

ビールは同じ銘柄だったら、どこで飲んでも同じ味であって欲しいですよね?

北海道と沖縄で同じ銘柄なのに、地域が違うからといって味が違ってはいけないのです。

だから、スケールが大きく展開がしやすく、そういった業界は寡占化がしやすいのです。


しかし、住宅はそういったわけには行きません。

北海道と沖縄ではまったく違った家が必要です。

そこまで遠くなくても、隣県程度でも必要な家が全く変わります。


また、もっと細かいところから見ても、家族構成、土地の条件でもまた予算に関しても違いがあります。

これだけの条件にあった家を企画化して作るのってとても難しく、ある程度出来たとしても絶対にある程度はカスタマイズする必要があります。

なので、そのカスタマイズに対応する必要があり、多くの人数とまたそれらの職場として、多くの展示場が必要となりました。


そうなると大変なのは、『教育』です。

大手のメーカーとなると、従業員数は数千人から数万人単位になります。

そういった人達を教育するとなると、かなりのばらつきがあります。

営業マンだと本当に一握りの名プレーヤーが生まれますが、そのほとんどが売れない、もしくはやめてしまう人達で構成されています。

大手だとかなり充実した教育制度がありますが、それでもそれが限界なんです。


そういった状況だと、教育を受けていない、メーカーに比べ魅力がない家を売っている会社でも受注ができるような、大手からしてみたら付け入る隙が出来てしまうのです。

結果、売れてはいるけれど寡占化するほど売れない・・・

他にも要因はありますが、これが一番の要因だと私は思っています。



■最近のシェア率上昇の理由は?



しかし、最近は状況が変わってきました。

住宅の性能がどんどん上がり、北海道でも沖縄でも通用する家が多くなりました。

また、家に対する顧客の心情の変化もあります。

ある程度昔は家に対して大きな期待や、想いがある人が多かったですが、今はそういった層が明らかに減っています。

それでも家に対しては一定の想いがあるのですが、それはとがったものではなく、一般的なものがあれば・・・

と言った感覚で家を建てる人が増えました。


そういった人には、大手の家が刺さります。

大手の家は悪い言い方をすれば、同じような家ばかりですが、良い見方をすればどれを選んでも一定の性能などがある家です。

となると、今の忙しい時代の家選びとしては、最適解である人が多いと言えます。


また、工務店の衰退も要因の一つです。

今の物価高や職人不足での価格上昇に対する対応が出来ていない、そもそも出来ない工務店が多くあります。

そういった工務店に人気が集まるかと言うと、それはとても難しいことになります。

特に、大手よりも安いからと言って売っていた会社はほぼ全滅に近いかもしれません。


新聞をとっている人は多くないでしょうが、もし取っている人がいたら思い出してください。

昔って住宅の広告って毎週のように、また何社もあったと思いますが、今ではどうですか?

全く無くないですか?

まあ折込広告自体が激減しているので、絶対数自体は少なくなっているのですが、過去の勢いを考えば、もっと多くの住宅系の広告があってもいいはずです。

それがここまで少なくなっている理由は、工務店の衰退による広告に掛けられる資金が減ったこともあるんです。

同じようにTVCMも随分住宅系が減りましたよね、ネットに移行しただけだと言われますが、逆にネットで住宅の広告が溢れていることはないので、それも本当は違うのでしょう。


このように工務店は確実に年々衰退しています。

中には元気が良い会社もありますが、多くの会社は元気がない会社ばかりです。

このような会社をお客様は確実に見切ります。

そういった会社が増えていることで、相対的に大手の率が増えてくるのは必定だと言えます。


こういった原因で大手のシェア率が増えているのです。



■今後に現れるだろう、最悪な『闇』



こういった背景や流れから、今後に最悪な『闇』が生まれると私は思っています。

その闇の名前は・・・・


『建築業界の破滅』です。


これと似たような結末をすでに迎えた業界があります。

それは『本屋』業界です。


私の住んでいる御前崎市はなんと本屋が無くなりました。

小さな本屋も大きな本屋もです。

スーパーの一角に本屋コーナーがあるだけになってしまいました。


本屋って独特な雰囲気があるんですよね。

そこに行くだけで楽しくて、どういった知識を得よう、どういった情報が手に入るんだろうと言った、とてもわくわくした空間であり、心が求める大事な空間であり、時間でありました。

とても大事な空間だったと思いますが、今では無くても済むと言った理由で無くなってしまいました。

とは言っても、まだまだ店舗はあるので需要が無くなったわけではないのですが、昔を知っている人からすると悲しく思う事実です。

本の場合は、アマゾンなどが取って代わったので買えないことはありませんが、本の人気が無くなった一番の理由は店舗が無くなったからだと私は思っています。


しかし、住宅の場合はもっと深刻です。


理由は『工務店が無くなるから』です。

本屋と同じ結末ですが、状況はもっと深刻です。

工務店は地場に基づいて建築をしている会社がほとんどです。

そして今回は住宅の話ばかりをしていましたが、住宅以外にも店舗や工場、道路やインフラなど。

生活に密着する多くの物を作っています。

先程いったように、大手が作っているように見えている家も、そして他の建築物もそのほとんどが工務店が作っています。

それらを工務店が無くなったら、誰も造れなくなります。



■工務店が無くなってはいけない理由



『いやいやだったら他の会社が代わって作ればいいじゃん?』


何て言われそうですが、それは結構な難題です。

工務店の仕事って、ただ作るだけだと思われがちですが、かなりの技術や知識、そして経験がいる作業になります。

そのせいでいまだにDX化が進まない少ない業界になっています。

また、経験が多くいる業界なのに、高単価業界なので、年間に対応する案件がかなり少なく、その割に経験が必要なことが多いので、1人前の経験と知識を得るためには、かなりの年数がいる業界でもあります。

工務店が無くなれば、その代替を海外に頼むなんてことも出てくるでしょうか?

理由は違いますが、海外で日本の企業の多くがインフラ設備などを作っています、それに似ているかもしれません。

わざわざ日本人が海外で作っている理由は、その国に造れる技術者がいないから、そしてその技術者をまとめる人がいないからです。


海外は技術者がいないからそうなっているのですが、形は違えど結果は日本もそうなってしまう未来が見えています。




■本丸は職人不足じゃない、監督不足だ



あと、今は現場で作業をする職人と言われる人がいないこと、そして後継者がいないことの方が問題として捉えられていますが、実はもっと大きな問題なのが、それらをまとめられる『監督』の不在の方が大問題です。

現場で作業をする人を職人と言いますが、職人は自分の作業のプロですありますが、それ以外の仕事は素人とは言いませんが知識が足りません。

ちなみに住宅では完成するまでに、30を超える職がありそれらの職の技術者が、毎日のように入れ替わり工事現場で作業をします。

それらの技術者は独自に工事をすればいいのではなく、これが終わったら次はこれ、その間にこれをやっていおいて、次はこれ・・・・

そんな形で連続で工事に入り、一軒の家を完成させます。

それも屋外工事なので、雨が降れば工期がずれ、職人も工期通りに行えないなどのイレギュラーがあったり、工事の品質の維持、工費の維持など数多くの大変なことがあります。

家でこのレベルなので、これがビルや、学校、橋などになれば、もっと大変なことになります。


それらをまとめているのが『工務店』なのです。

正確には現場監督が担当するのですが、監督一人では管理しきれないので、工務店が欲しいのです。


工務店は自分達で直接に家を建てることはしないのですが、工務店が無いと家が完成することはないのです。

こう言い切ると反論がありそうなので、言い換えると、工務店が無くても出来るかもしれませんが、無駄な工期が掛かり、品質の管理はお客様と言う素人が行い、費用もいくら掛かるなんてまったく予想がつかない工事をすることになります。

江戸時代のような時代なら良いかもしれませんが、今の時代ではそれでは無理ですよね。


私達明工建設も工務店なので、このようにならないようにもうすでに動いています。

しかし、私達1社が動いても社会の情勢は変えられないでしょうし、今の情勢を考えればどうして生き残り、発展しようかと考えるだけで精いっぱいです。

でもこういった工務店が多く表れていますので、まったく建築が出来なくなるってことはないとは思いますが、今のように自由に建築出来る時代は思った以上に早くなくなるかもしれません。



■まとめ



今回は住宅業界の『闇』として、色々な話をしてきました。

最後は強烈な話でしたし、そうなってもらいたくないと思っていますが、その方向に向かっているのは確かなことです。

なので、こういった業界に仕事を頼むことに抵抗があるかもしれません。


しかし、幸いなことに今は当社もそうだと自負しておりますが、元気のいい工務店が数多くあります。

そういった会社に依頼が出来れば、まだ未来は明るいです。

これから家を建てる人には、重たい話だったでしょうが、少し考えてもらえたら嬉しいと思います。



今回はここまで。
では、また!