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【店長流】

私の部下が行った最悪な営業 こんな営業マンとは話をしない方が良いですよ! #店長流
私の部下が行った最悪な営業 こんな営業マンとは話をしない方が良いですよ! #店長流

私の部下にいた『最低な営業マン』



昨日、土地の購入の方法の記事を書きました。
その際に、過去にいた私の部下のことを思い出しました。


その理由が『最低な営業マン』だったから・・・
ではなぜ、私はその部下を最低だと思ったのか。

また、そういった営業マンと商談をすると、最低な家を造られてしまいます。
なので、実際にあった事例を上げますのでそういった営業マンに出会ったら、すぐにでも逃げて欲しいと思います。


今回は、そんな事例の紹介をしたいと思います。



期待の新人だった、私の部下




私が明工建設に入る前、あるハウスメーカーで店長をしていました。
そこで何人かの部下がいたのですが、その中の一人にのちに『最低な営業マン』と呼ばれる人がいました。


その部下は中途採用の人でしたが、要領よく何でもこなし、会話もしっかりと出来たある意味期待をしていた人物でした。
営業マンはロールプレイと言った、実践を想定した模擬営業を何度もするのですが、その結果も上々でしたし、営業としての基本知識の勉強も人よりも優れていました。
そういった意味で期待をされていた『期待の新人』って人物でした。
1年程度の研修期間を終え、いよいよ一人で営業となったのですが、先ほど言ったような人物だったので周りからは期待をされていました。


しかし、営業として1年経った結果が契約が1棟。
それも途中解約されてしまい、実質0棟となってしまっていました。
私を含め周りは、10棟とか12棟とかの契約を上げていたので、その部下だけが異常に少ない結果でした。


担当しているお客様の数も少なくないし、そのお客様の内容も聞いているところ悪くはない。
また、彼は人物的にも悪くはないので、10棟は難しいでしょうが、せめて3、4棟は契約をしてくれるものだと思っていました。


私も店長として、逐一営業の報告は受けていて問題が無かったので、1年間ある意味放置をしていたのですが、1年経ってこれではと会社から言われます。

なので、改めて教育に入るのですが、やはり内容は悪くない。
元から、ロープレは毎月行っていたので、悪くないことは知っていたのですが・・・・
ではなんで売れないのだろうか・・・


となりお客様には申し訳なかったのですが、店長である私が同行して接客をさせてもらうことに。


そこで大きな事件が起きたのです。


土地を見つけてくれないとプランは作れません



私が同席したお客様への接客は何の問題も無く、むしろ上手だなーって思えるくらいでした。
たった1年でこんなになれるなんて凄いなーって思ったくらいです。
そんな調子だったので、なにか問題があると思ったけれど、売れないのはたまたまなのかなーなんて思っていたら、事件がおきました。


実際に案内が終わり、会社のことを気に入ってくれたとのことで、プランの作成を依頼された時です。
その時にその部下が言った言葉がこれです。


『土地を見つけてくれないとプランは作れません』


お客様の前でそう言ったのです。
それを聞いたお客様は困ってしまって、その部下ではなく、私に向かってこう聞いてきます。


『えーと、土地を探すにも、不動産屋とかに知り合いがいなくて、どうしたら良いのか分かりません。土地探しってやってくれないのですか?それもプラン作成の一部だと思うのですが・・・』


そう言ってきたお客様に私が答える前に部下が・・・・


『店長は忙しいので、とても無理です。また私も土地の専門家ではないので良い土地を紹介出来ません。当社を気に入ってくれたのは嬉しいですが、土地を見つけてからまたきてくれますか?』


そう言われた時のお客様の顔はいまでも忘れられません。
とても困ったのと、なんと言っていいか分からない状況で明らかに作った笑顔でします。
しかし、目は笑っていない・・・そんな顔をされていました。


私は、そのタイミングで部下に席を外すように伝え、お客様と私だけになったタイミングでこう言いました。


『申し訳ありません。OO(部下の名前)はまだ営業歴が浅く、自分の言っていることの理解が出来ていない状況です。
大変失礼なことをした後でとても言いづらいのですが、私で良ければ土地探しからお手伝いさせて頂きますが、いかがでしょうか?』と・・・


するとお客様は・・・


『OOハウスのことは気に入ったけれど、担当があの人なのは嫌ですよ?本当に店長さんがずっと担当してくれるのですか?』


そういって頂けたので、絶対に大丈夫です!みたいなことを言って、商談は続けてもらえることに。
そのお客さまとはその後契約も頂け、満足した家を建てられたと言って頂きました。


ですが、問題なのは部下の方ですね^^;



家を売っているんだから家を売ることに集中すべきだ




そういった流れがあり、お客様とのお話が終わった後、部下と話し合いをします。


『どうして、あんなことを言ったの?土地探しやればいいじゃん?その為の研修もしたでしょ?』


部下はこう言います。


『研修はしたけれど、納得はしていません。だって、家を売るのが仕事でしょ?土地を探していたって家は売れないんだから、家を売ることに集中すべきだ。』


言っていることは正論に思えますが、部下はひとつ大きな勘違いをしています。
それは、私達が売っているのは『家』ではないからです。


私達が売っているのは『家』ではなく、『家を買ったあとに手に入る幸せや安心』なんです。
それが彼には理解が出来なかった。



営業は物を売ることが正義だと思っていたから




特に彼はそれが難しい生き方をしてきていました。
それまで、新卒からずっと、ネジを売る会社で営業をしていた経歴から、物を売ることが営業だと教え込まれていたし、それが正義だと思っていたから。
そして、彼はそんな環境の中、社長賞をもらえるくらいに優秀で、会社からも認めらていた人でした。
ただ、そんな彼でも会社の取り決めの影響で給料が多くなく、今後の夢もあったため、退社して私のいた会社に入社したのです。
だから同じ営業職なら、同じように物を売るのが正義だと思っても無理はないと思っていました。


しかし、それでは住宅は売れません。
だって、そうですよね?
こんな物売りみたいな人から、自分の人生を掛けるほどの大金を出してまで家を買いたいと思いますか?
彼には教育時にそれを伝えていたし、能力のある彼ならそれを理解していたと思っていました。


なので、同じことだとは思いましたが再度教育をしようと、そのことを伝えます。


しかしそんな彼が出した答えは『No』でした・・・・



だから店長は売れないんだ




正直NOと言われるとは思っていなかったので、私はびっくりしました。
なのでその理由を聞きます、それにかえってきた答えにまたびっくりしました。
その時の彼のセリフがこんな感じです。


『店長は確かに俺よりも売っていますが、もっと売っている人っていますよね?
自分の知り合いにOOホームの営業がいるんですが、その人は年間に30棟程度の契約をしているみたいです。
店長の2倍以上ですよね?
その理由は、店長はさっきみたいに余計な仕事ばかりして時間がないからなんですよ。
もっと家を売ることに集中すれば、そいつみたいに30棟だって売れるでしょう?
そういうことをやっているから店長は売れないんだ。

俺は売れる営業になりたいので、あえて時間を掛けるような方法をしたいくないです。
そういったお客さんは店長や他の営業に任せるんで、もっと時間が掛からずに売れるお客さんを回してもらいますか?

そうしたら絶対に売って来るんで。
今までは、そういった面倒な人ばかりだから売れていないんです。』


さて、皆さんはこういったことを考えている営業から家を買いたいですか?
多分、お客様には上手に話をしていたので、こういったことを表には出さずに営業はすると思います。


しかし、こういった気持ちって節々に出てくるんですよね・・・
それが先ほどの土地の件でしょうし、多分これまでも売れなかった、また売れても契約破棄になった理由ってきっとそこにあるんです。


それを修正出来ない店長の私も悪いのですが、これはもう天性のものということで諦めておきました^^;
それでもと思い、後日私よりも上の方にも話をしてもらったのですが、回答は同じだったようで・・・


そこで私の上司から言われたのが『あいつは最低な営業マンだ』でした。
私は部下だったので、否定をしたかったのですが、ある意味納得してしまっていました。


そして彼にもそのことを伝えたようですが彼は、『最低で十分です。これから売るのでその言葉を訂正してもらいますね』って感じで上司に言ったそうです。
私はそのメンタルの半分でも欲しい!と思ったとか思っていないとか(笑)


ただ、なんだかその言葉を彼は気に入ったみたいで、色々な人に自分は最低だ!ってその後しばらく言っていました。
そんなことないぞ!って言ったのですが、自分から言って回るくらいなんだか気に入ってしまったみたいでした^^;


その後、彼には半年程営業として行ってもらいましたが、結果は0棟。


その結果から再度修正を求めるも、だったら自分から辞退するとのことで退職していきました。



笑い事じゃない、そういった営業ってかなりいる


さて、そんな過去の私のいたらない経験でしたが、皆さんにとって、これって笑いごとではないのです。
なぜならそんな営業って今でもかなりの数がいるからです。


住宅営業って身近な職業の中では、かなり稼げる部類の職業になります。
多くの会社ではインセンティブと言って、契約してきたら給料以外にもボーナスのようにお金を払う仕組みが出来ており、その額が結構な額なので頑張ればかなり稼ぐことが出来るからです。


なので、自分の夢の為の資金集めなどで就職する人も多く、そういった人達はどれだけ効率よくお金を稼げるかに重点を置いて仕事をしています。
特に大手メーカーと言われているところはその比率が高く、そのせいか人材の定着率が異常に低いのですが、そういった原因があるからだと私は思っています。


そういった仕組みの元、働いているので仕事内容としては特段悪いこととは言えないのですが、そういった営業から家を買うお客さんにとっては大きな問題となります。
自分の家が営業マンの金稼ぎに使われていると言うだけで気分が良いものではありませんし、何よりもそういった人から心がこもった提案があるとは思えません。


ただ、ハウスメーカーはそういったことを見越して、誰がどうやって売っても一定の品質になるような仕組みを作っているので、そういった営業から買ったとしても大きな問題になることがありません。


しかし、大きな問題がないだけで、逆を言えば大きな喜びもないのです。
なので、結果的にどうなるのかと言うと『クレームだらけ』の産業となってしまうんです^^;
その理由は簡単で、お客様の熱量がこもった気持ちと、ある意味冷めた担当者の気持ちの差が激しいので、お客様からの不満が続出することにあります。




クレーム産業から脱出できない理由



昔はクレーム三大産業として『保険、携帯、住宅』と言われていました。
これらの業界に共通していることはどれもが『インセンティブ』がある業界だと言うこと。
保険や携帯会社は、このことからインセンティブに頼らない販売にシフトをしていき、今では大分落ち着いてきたみたいですが、住宅はその熱がむしろ加熱しているくらいです。


理由は住宅が売れない時代だから。
少子高齢化の波や、物価上昇の波をもろにうけ、住宅は年々建築棟数が減っています。


少子高齢化が叫ばれて世の中に浸透し始めた、1990年代。
持ち家の着工数は全国で約50万棟程度ありました。
しかし、2023年ではその数が22万棟に、そして2024年はもっと減っています。


この水準は日本が戦後ようやく復興をし始めた、1950年代と同じ水準で、当時は家なんて建てられる人はごく一部で国民の多くが食べるのに精いっぱいだった事実を考えると、相当な減り具合だと言えます。


1990年代と比べ、半分にもなってしまった業界ですが、その比率通りには会社は倒産していません。
なので、1社あたりの売り上げは単純計算で下がってしまっています。
しかし、それに合わせて住宅会社は売上を下げるわけにはいかないので、他社を蹴落としてでも売り上げを上げる・・・・
そんな業界になりつつ・・・・いや、もうなっているのでしょう。


なので、多くの契約を上げれる営業マンは引く手あまたとなり、その為にインセンティブを増やしてでも人材を確保しようと躍起になっています。
その結果、今回言ったような営業マンは減るどころか増えており、それがまたクレームに繋がる・・・
そんな状況となっています。



そういった営業を見分ける方法




そんな営業マンに当たりたくない人に向けて、そういった営業マンを見分ける方法をお教えします。


ちなみにそういった営業マン程つくろうのが上手なので、とても良い営業マンに見えてきます。
ならどうしたら見分けることが出来るのか?
私の部下だった彼みたいに、あからさまにしてくれたらいいのですが、そういったことはあまりないと思いますので、何かしらの方法が必要です。


そして、その見分ける方法は結構簡単に出来ます。
その方法とは・・・



『自分に合った他社さんを紹介してもらうこと』です。



少し意地悪な方法ですが、これをすると確実にその人がどういった人なのか分かります。
まず、駄目な営業さんの場合、他社の話はしてくれません。
してくれたとしても、他社の悪いところばかり言い、自社がどれだけ素晴らしいかを説いてくると思います。
こういった人は、あなたのことを真剣に思えないし、自分の売り上げ最優先の人なので、さよならするのが一番だと思います。


逆に良い営業さんだと、あなたのことを思って真剣に他社の紹介をしてくれるはずです。
あなたの求めていること、やりたいことなどを積極的に取り入れている会社。
値段がお買い得で、満足している人が多い会社。
そんな会社をきっと紹介してくれるでしょう。
営業としてお願いするなら、最低ラインがここになります。


最後に最高に優秀な営業さんの話をします。
優秀な営業さんは、良い営業さんみたいにあなたのことを思って紹介をしてくれます。
そうやって紹介をしてくれた後に、自社でもそれを叶えることが出来ますと言った提案をしてくれます。
そういった人はあなたのことを真剣に考えてくれているし、そういったことを自社でもしっかりやれると言った自信があります。
そしてそこまで言えるってことは、そういったことを実際に出来る会社なんでしょうから、あなたはその人を手放してはいけません。


会社によっては、最初は予算が合わなかったり、やりたい物が出来なかったりするかもしれませんが、きっとその営業さんや会社が頑張ってくれて、きっとあなたが満足、納得できる提案をしてくれるはずです。


ただ、残念な話が一つ。


そういった営業さんって誰もが離してくれないから、結構忙しい人ばかりなんです^^;
だから、あなたがゆっくりじっくり話をしたいと思っても、中々時間が取れなかったり、取れても時間の制限があったりしてしまいます。
それでもそういった人は、あなたにどういった形をとるか分かりませんが、きっと満足出来る提案をしてくれるでしょうから、少し気長に待ってもらえたらと思います。



その部下は今何をしているの?




さて、今回の話の中心になった元部下の彼ですが、今は何をしているのでしょうか?
風の噂だと、今でも住宅の営業をしており、頑張っているようですが、成果は・・・な状態みたいです。
まあ、風の噂と言いましたが、実は私と親しくしている他社の店長さんの部下になったみたいなので、しっかりと聞いている情報なのですが^^;


その店長さんも、彼には苦労しているようで先日『彼はどうして教えたら良いの?』って聞かれましたが、それが分かっていたらそこには行っていないよって言うと、なんだかとても納得出来たと言われました。
それでも、年間に2,3棟は契約出来ているとのことでしたので、彼の頑張りを認めてあげたいと思っています。


後、最近の彼は『土地探しが得意です!』ってお客様に言っているみたいです。
彼も成長しているのでしょうね^^
それを聞いた時は少し嬉しい気持ちになりました。
そういった成長を糧に、いつかきっと目指していた30棟契約を実現してもらえたらと思います。


そんな彼がこの記事を読んでくれたらなーと言うことで、今回はここまです。


では、また!