■全3回の記事の第2回目です。
先日から話している『花粉症を軽くする家とは?』シリーズの第2回目です。
前回は、花粉症についておさらいをしてみました。
どのような条件で、発症し、そしてそれがどういった環境なら起こるのか。
そんなことをお話いたしました。
今回からはいよいよ本番です。
『花粉症を発症させないための家づくりとは?』を今回はお話いたします。
■結論、花粉が家の中に無い家にすればOK
まず、結論ですが、花粉症を発症させないためにはどうしたらいいのか?
それは、花粉が家の中に無い家にすればOKです。
簡単な答えですね^^
しかし、花粉症のあなたなら当然お判りでしょうが、それが出来ないから苦労しているんですよえね^^;
出来ていたらとっくの前にやっているわ!!!と・・・
実際に今ある家の9割とは言いませんが、一般的な家って、家の中に花粉が入る仕組みになっています。
昔の家なら分かりやすいですよね?
隙間風が入ってくるような窓や、隙間から花粉がたっぷりな外気を取り込み、それを吸うことで発症します。
実はそれは今の家でも大きく変わりません。
しかし、今の家は昔の家に比べ、かなりと言うか別物のように気密性が上がっています。
なので、隙間はほどんとないので、そういったものも入らないと勘違いしてしまっている人が多くいます。
しかし、数言った隙間の他に、住宅には多くの花粉を取り入れてしまう場所や事があります。
それらを防がない限り、家の中には花粉を入れないのは不可能なのです。
■家の中は外の空気を強制的に取り入れるように設計されている
その大前提にあるのが、今の日本の住宅の作り方です。
今の住宅の9割以上が、設計上外の空気を強制的に取り入れる住宅になっているは知っていますか?
多分このことを知らないって人も、『24時間換気』ってことなら聞いたことがあると思います。
この24時間換気こそ、外の空気を強制的に家に取り込む仕組みとなっています。
しかもその空気の量は膨大で、たった2時間で家の中の空気をそっくり交換するぐらいの換気量となっており、すごい勢いで、外の花粉を家に引き込んでいるのです。
では、なぜこんなことをしているのか?
しかも日本の法律でそうなっているのですから、質が悪い^^;
理由は先ほど言った気密性にあります。
今の日本の住宅はかなりの高気密住宅となっており、外気をほとんど取り込まない家なっています。
しかし、そのままの状態で人が暮らすとどうなるか?
隙間が無い=全く換気の出来ない家と言うことになるので、人が住めば住むほど空気が汚れていき、最終的には人が死んでしまうくらいの汚れた空気になります。
これではいけないとのことで、国は住宅の中を強制的に換気をするように法で定めます。
それがどの家でも強制されている『24時間換気』です。
気密性が良くなれば、花粉が入らないのですが、そうなると人が死んでしまうことにも繋がるので、いくら気密性を高めたとしても、強制的に花粉を取り込む仕組みになっているのです。
他にも、生きていくためには外に出ないといけません。
だから玄関の開け閉めを行い、そこでも花粉が入ります。
また、暑いから、寒いからと窓を開ければ、花粉が入るし、匂いがあると言ってトイレの窓を開けたら花粉が入ります。
このような形で、普通に生きていくだけで、絶対に花粉を取り込んでしまう形になっているのが今の日本の住宅なんです。
しかし、それを克服した家を造っているのが明工建設です^^
■正圧ってかなり大事
皆さんは正圧って言葉知っていますか?
実はこの言葉、高校生で習っていますが、大半の人は忘れているみたいです。
まあ、高校で習ったと言っても、物理を習っていない人は聞いたことも無いワードです。
近いワードで、高気圧、低気圧と言ったワードもあります。
正確には違うのですが、ほぼ同じなので、こちらで分かる人はそういった言葉だと思って下さい。
簡単に説明すると、正圧とは、大気圧(一般的には気圧って言います)よりも、空気の圧力が高い場合のことを正圧と言います。
その逆に大気圧よりも低い場合は、負圧っていいます。
この状況を意図的に作りだすことで明工建設は、花粉の侵入を阻止できるようになりました。
言葉だと説明しきれないので、まずはこちらの画僧をどうぞ!
当社は床下に設置した、気圧調整式第一種全熱換気システムといった、読んだら舌を噛みそうな機械でこの正圧を作り出します。
機械を使うので難しそうに思えますが、やり方は簡単で、吸い込む空気を多くして、吐き出す空気を少なくする。
それだけで、上記の画像のように、家の中の空気が多くなり、いわいる正圧の空間となります。
で?これで何が良いの?って言われそうですので、説明を急ぎたいのですが、まずは比較でこちらも見てください。
これは一般的な家のイメージです。
先ほど言ったように、24時間システムが作動しており、常に換気をするために家の空気の量を外よりも少なくしていきます。
こうすることで、家中の換気は出来るのですが、それと同時に、花粉なども一緒に吸い込みます。
理由は、家の中の空気が少ないからです。
そうなると、気圧は一緒になろうとする性質があるので、外からの空気を大量に吸い込むことで、外の空気と家の中の空気の量を一緒にしようとします。
だから、外の空気をガンガン入れてしまうのです。
ここでもう一度正圧の画像を映します。
このように今度は家の中の空気が外よりも多い結果になります。
すると、これも気圧を一緒にしようとする効果により、今度は家の中の空気が外に出ていこうとします。
これが今回の場合とても役に立ちます。
この環境なら玄関を開けても、家の中の空気が出ていく方が多いので、外の空気を家に取り込みません。
同じように窓を開け閉めしても同じことが起こります。
つまりこのような環境であれば、花粉を取り入れるのは、外から帰ってきた人が服につけている花粉と、換気システムから取り入れてしまう花粉だけになります。
そんなことは百も承知なので、上の図にも書いてありますが、実は取り込む空気を家に入れる前に、花粉などを99%以上除去するフィルターを取り入れています。
なので、換気システムからも花粉は入ってこないのです^^
あとは、服に付いた物だけ。
これは強制的に取ることは、家の仕組みでは出来ないので、そういった便利グッズを頼って下さい。
結構色んなものが売っているので、試してみてください。
さて、そういった環境にしてしまえば、花粉を家に取り込まない家が出来てしまうのです!!!!
■この原理は病院でも使われている
この原理ですが、身近なところでは病院で使われています。
身近と言いましたが、あまり入ったって人が少ないであろう、『無菌室』や『手術室』などで使われています。
こういった空間だと、菌を入れることは絶対に駄目なので、常に正圧な空間にすることで、無菌状態を作っています。
他にも、超精密機械を作っていて、埃ひとつ入れては駄目な空間とかに使われています。
従来はそういった少し特殊な空間に利用されているものを、住宅に取り入れてみたのです^^
普段は聞いたことがないので心配になる人もいるかもしれませんが、このように結構多くのところで使われているのが正圧の空間です。
■では、なぜ他所の会社はやっていないの?
ここまで聞くと、正圧の家の効果が良すぎて、なんで他の家ではやらないの?って疑問が沸いてくると思います。
その理由はいくつかあるのですが、一番多い理由は、『昔からやっていないから』
なんとも情けない理由ですが、日本の住宅の多くは、今まで通りを貫きとうそうとします。
理由は簡単で、それが一番楽だから。
色々な良い方法や良い工法が日々生まれていますが、それらを勉強し実践するには、手間も勉強も必要となります。
なので、多くの会社や職人はそれを嫌い、今まで通りの方法でやろうと思います。
だって、それで誰も文句言わないですからね^^;
建てる側もそんなこと知らないので、今まで通りでお願いしちゃうせいもあります。
現実的にこれが一番の原因です。
次に多い原因が『出来ないから』
先ほど、正圧の家は無菌室と同じだって言いました。
だからどこの会社も出来るだろうと思ったら大間違いです。
ちなみに無菌室を作ったことがある会社って、どれくらいあると思いますか?
それは全住宅会社の何%でしょうか?
答えを調べたことはありませんが、多分全体の1%もいないと思います。
だから、正圧の家の造り方なんてほとんどの会社が知らないんです。
上記の画像にあるような、機械を入れたら良いんでしょ?なんて言われるかもしれませがそうではありません。
そもそもあの機械を入れて、その効果を最大限にするためには、かなりの労力と、地道な作業が必要となります。
そういったことをほとんどの会社が出来ないから、正圧の家ってそんなに多くないんです^^;
多分ですが、今回のことを業界の人が聞いたらいいことだからうちもやろう!って人も多いかと思います。
しかし、結局はやれなくて・・・・って方ばかりになるのではないでしょうか?
これは、余談ですが実はこの仕組みを作っている会社は日本に当社以外でもあります。
しかし、聞こえてくるは残念な声ばかり。
『仕組み通りにやったのに効果が無い』
そんな声を多数聞きます。
このように同じ仕組みを作っていても、正確に出来る会社は少ない。
これが大きく普及できない一番の理由かと思います。
■まとめ
今回はここまでです。
今回のまとめをしてみますと・・・・
1、家に花粉を入れなければ発症をしない家となる
2、ただ花粉を入れない家は現実的に無理がある
3、それは日本の法律や今の家づくりではしょうがないこと
4、しかし、明工の家ならそれが実現できる
5、その答えは『正圧』家を正圧にするのが正解
6、でも正圧を作るのは大変、でも明工なら施工実績多数!
以上です。
次は最終の3回目。
この正圧の家に住んだ重度の花粉症の女の子がどう変わったのか?
それをお伝えしたいと思います
今回はここまで。
では、また!