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豊かな暮らしへの情報

冬のエクリアの使い方  #店長流
冬のエクリアの使い方  #店長流

■使い方を間違えるとかえって逆効果に




今日はこれから家を建てる皆様向けと言うよりも、当社で家を建てた方、またこれから当社で家を建てる方向けの記事となります。



さて、12月もあと2週とちょっと。
あっという間に1年が終わりそうですね。
今年の夏はいつまで続くんだって言うくらい長く暑い日が続きましたが、12月にもなるとしっかりと冬になってきました。


そんな季節でも、当社がおススメしている換気システム『エクリア』があればお家は暖かい^^
そう言って販売をしており、また私の自宅でも採用しておりますが、実際にココ数週間、寒くない環境で過ごせています。


しかし、このエクリアですが、使い方を間違えると暖かくなりにくい家になってしまいます。
と言うことで、今回はエクリアの冬の使い方を再勉強したいと思います。





■運転は常にエコ自動運転で




まず基本ですが、運転はエコ自動運転でお願いします。
このモードはAIが温度、湿度、さらに気圧を関知し、外気の取り込みと、室内の換気を調整してくれます。
他にも色々なモードがありますが、どれかの管理が足りなくなる可能性が高いので、基本はエコ自動運転でお願いします





■シーリングファンは下向きで




次にエクリアの助けとなるシーリングファン、天井に付いている扇風機みたいなやつのことです。
この風向きは常に下向きでお願いします。


そうしないと、暖かい空気は上に逃げてしまうので、1階が寒い家になってしまいがちです。
なので常に下向きでお願いします。


ただ、一定のお客様からシーリングファンの下にいると、冷たい空気が当たって寒いと言った報告があります。
その際には、ファンの動作を弱めて見て下さい。
基本は風量が弱、中、強とあり、引き渡し時には最も強い強にしてお渡ししておりますが、それを中にまで落としてみて下さい。
弱にまでしてしまうと、暖かい空気を下に送る能力が足りなくなり、暖房のバランスが崩れる可能性があるので、出来れば中でとどめて下さい。





■エアコンの向きは垂直気流で




次に暖房となるエアコンですが、風向きは垂直気流、エアコンの真下に出るモードにしてください。
リモコンで暖房を選び、風向きを選択するとそういったモードにすることが出来ます。
エクリアの暖房の考え方は、直接暖かい風をエアコンから浴びるのではなく、暖房の暖かい空気をエクリアに吸わせ、それを各部屋に送ることで暖房としています。
なので、エアコンがあるLDKだけではなく、洗面所、トイレなども暖かくなるのです。


また、そのエアコンの下に、エクリアの吸気口があるはずです。
そこから暖かい空気を吸うので、フィルターが詰まっていると上手に暖房を吸えません。
ですので、2週間に一度程度で良いので、お掃除をお願いします。





■エアコンは暖房運転、加湿は好みで





次にエアコンの使い方ですが、基本は1階のエアコンのみ運転となります。
そして運転モードは暖房で。
温度は家族の温度環境にお任せしますが、うちでは22℃程度にして、寒く感じることがありません。
参考にしてみてください。


あと、当社の標準のエアコンを導入されていれば、1階のエアコンには加湿機能がついているはずです。
これは、エアコンが外気の湿気を吸収し、水を足さなくても加湿してくれる凄い機能なのです。
ですが、少しデメリットもあります。
音がうるさいのと、電気代が結構掛かることです。


音は室外機なので、室内ではあまり聞こえてきませんが、夜中の静かな時だと、動いているのが分かるくらいの音が出ます。
近隣の方が近い家の場合、少し気をつかうと思います。


あと、電気代ですが1日に200円程度の電気代になるくらいの電気を使います。
昼なら太陽光発電があるので、あまり気にしなくてもいいですが、夜だと蓄電池の電気をどんどん使ってしまうので、蓄電池が充電切れになってしまうことが多くなります。


それでも簡単に加湿ができ、エクリアを通して各部屋にも加湿が出来るのでいいことも多いのですが、電気代を気にする人には少し向いていないかもしれません。


今はいい加湿器が多く販売されており、電気使用量もかなり少ない機種もあります。
水を補給する手間がありますが、その手間が気にならないのならそちらでも良いかなって思います。


もし加湿器を使うなら、エクリアの吸気口の近くにあると、各部屋にも湿度が供給されるので、置き場所としては最適だなと思います。





■エアコンの運転時間は基本24時間



次にエアコンの運転時間です。


エアコンを使う前に、当社の家の温度設定の基本をおさらいしたいです。
今から上げるAとBどちらが正しい温度管理でしょうか?



まずはA







次にBです







このAとBどちらが正しいと思いますか?


答えはBとなります。
家の温度は長い時間、なるべく温度差を無くしていくのが最も体にも優しい空間となります。
また、電気代もこの方が安く済みので、絶対にBの環境にしていくべきです。



ちなみにBが明工の家の温度データで、Aは一般のそれも新築に近い家のデータとなります。

Aのデータを説明すると、朝起きたら室温がとても低かったので、暖房を使って一気に暖めます。
そしてある程度の温度になると、今度は熱くなってきたので暖房を止めます。

そしてそのまま外出し、夕方家に帰ってくるとまた寒くなっているので、暖房をつけて暖める。
また暑くなってきたので、暖房を止め、そのまま就寝する・・・・
そして次の朝は寒いので・・・・


このデータは、暖房は人のいる時間だけつけると言った、ある意味これまでの常識の使い方をしている家のデータです。
一見、人がいない間にはエアコンを使っていないので、エコのように思えますが、ここに大きな落とし穴があります。



エアコンは寒い空間を温めるときに、とても大きな電力を使います。
一般的なエアコンの出力を見ると、18帖のエアコンで暖房時には6.5kWで運転するといったデータがありました。
これは1時間暖房をすると6.5kWhの電気を使うと言うことで、もし電気代が1Kwh当たり40円だった場合、1時間で300円程度の電気を使うと言うことになります。


これを朝に1時間と晩、夜はもっと長く使うでしょうから3時間程度は使ったとすると1日に4~5時間程度多くの電気を使い暖房をします。
その金額はさきほど1時間300円だったので、4時間なら1200円、5時間だと1500円・・・
かなりの出費となりますね^^;
実際には暖かくなると運転の強度も落ちるので、もう少し少ない金額となりますが、これは1台だけ動かしたときの電気です。
各部屋にエアコンをつけている家庭の電気代はもっと掛かると言うことになります^^;



次にBのような環境を作る使い方を説明します。
Bのような温度環境にするには、基本常に暖房を動かしておく必要があります。
じゃないと温度が下がっていっていますので、人が外出していても動かしておく必要があります。


これでは大損じゃん?人がいない時に暖めてどうすんのさ?
そんな声が聞こえてきそうですが、実はこっちの方がエコなのです^^


先ほど言ったようにエアコンは動かし始めてから、既定の温度になるまではほぼフルパワーで動きますが、温度が規定に達すると、ほぼ運転しないモードに切り替わります。
その時の電力が我が家のエアコンで言うと、大体0.3kWくらいです。
つまり、1時間で0.3kWhの電気しか使わないモードになると言うことです。


これを先ほどの1時間40円に当てはめると、その金額僅か12円
1日24時間稼働したとしても、12x24=288となり、先ほどのエアコンが1時間で使う電気で24時間も暖房をしていることになります。


先ほどは1日に1200円とか1500円とか言っていたのに比べると、かなりの差が出ますよね^^
このように冬の間はいかに温度を下げさせないか。
特に当社の建物の場合はそこに注力をしてください。





■暖かい日なら暖房は切ってもOK




先ほどエアコンは24時間が当たり前と言いました。
しかし、ここ静岡のような暖かい地域では、昼間晴れていたらその日差しで、家も暖めてくれます。
これは我が家でもそうなのですが、冬でも昼間いい天気だったら、暖房なんて付けなくても十分すぎる程暖かくなります。


なので、我が家では天気の良い昼間はエアコンを付けずにいます^^
ただ、そのままでいると、夕方くらいから少し冷えてくるので、そしたらエアコンを付けます。
そのまま朝までつけても良いのですが、寝る前に切っても朝ある程度暖かいので、我が家の場合は、寝る前に暖房を切ってしまいます。


少し、自分の家で実験をしたのですが、2月ごろ、昼に晴れた日にエアコンを止めて温度を測定したところ、朝の9時で大体21℃、12時で23℃、15時で22℃、17時で20℃となり、ここで暖房を22℃設定で付けました。
20時で21℃、23時で22℃となり、ここで就寝のためエアコンを切って寝ます。
夜中にも温度を測定すれば良かったのですが、そのまま朝を迎え、6時の温度が18℃、9時の温度が20℃となり、前の日の朝とほとんど同じくらいの温度となりました。


なので、我が家では大体この使い方でエアコンを使っています。
ただ、曇りの日や雨の日はやっぱり寒く感じるので、基本暖房は入れっぱなしです。
そうすると、大体20~22℃程度の環境を1日キープする感じです。




■でも温度ムラには気を付けたい




この際に気を付けたいのが、各部屋の温度ムラです。
エクリアを導入すると、各部屋の温度ムラが少なくなるのですが、絶対になくなるまでは言いきれません。
イメージで言うと、エアコンがあるLDKが22℃だと、洗面所が20℃、トイレも20℃のように、やはりエアコンがある部屋が一番効果があります。


また、2階の温度は結構家によってはムラが出ています。
私の家なんかでは、LDKから大体1~2℃程度低い温度となりますが、温度差があるお宅だと、2~4℃程度離れることがあるみたいです。


こうなるとLDKが20℃くらいだと、2階はちょっと寒い空間となってしまいます。
その際にはLDKの温度を22℃とか23℃にしてもらうと良いのですが、それだと暑いって方もいるので、そういった場合は個別で調整が必要となります。


例えば、寒いと感じる部屋には、本当に小さくて良いので暖房器具を設置する。
オフィスなんかで使う、足元を温める機具程度でも十分です。
それがあれば、元々はある程度温まっているので、十分暖かくなります。


さて、ではなぜこういった温度ムラが出るのか?
それは、単純に家の大きさや間取りによるものになります。



当社のエクリアは各部屋の暖房も冷房も届けますが、やはり家が大きくなるとその効果も弱くなってしまいます。
また、このある意味全館空調みたいな効果を実現するために、エクリアの能力だけではなく、家の空気の循環能力にも頼っているところもあります。


先ほど挙げたようなシーリングファンもその一つで、あの機会を利用することで家中の空気を循環し、温度ムラを少なくすることの役に立っています。
他には、部屋数が多く、間取りが入り組んでいる家も効果が薄くなる傾向にあります。
これも単純に空気が流れが悪くなるので、空気の循環が上手くいかず、温度ムラとなってしまうです。


また、部屋のドアを開けておくことも温度ムラが無くす効果があります。
これも単純に空気の循環が出来る為で、寒いや熱いと言っていた家がドアを開けるだけで、適温になったと言う報告が多々あります。
とは言っても、ずっとドアを開けていたらプライバシーもないでしょうから、せめて人がいない時だけは開けておくなどの工夫をしてもらえたらと思います。


あと、図面の作成の際に、なるべくそうならないように気を付けていますが、お客様の要望などで、
上手に空気が循環する・・・そういった家にならないことも多々あります。
そういった際にはなるべく伝えるようにしていますが、全てが理想の環境ではないことはご理解下さい。




■吹き抜けの無い家の場合




最後に吹き抜けの無い家の場合です。
当社の建物を建ててもらう際に、吹き抜けは大小ありますが、必ず提案しています。
しかし、お客様の希望で吹き抜けをやめることがあります。
その家の場合、エクリアの使い方が異なります。


とは言っても、エクリアの効果は変わらないので、温湿度環境と正圧効果はAIが自動にしてくれますので、効果がないかと言われたらそうではありません。
しかし、温度の調整能力は先ほど言った観点から、すこし下手になってしまいます。


家全体を暖める、冷やすためには、空気の循環がとても大事になります。
当社のエクリアは、他社の全館空調のように、各部屋に冷暖房を送り込む仕組みではなく、温度と湿度を調整した空気で家中を満たすことで、疑似的な全館空調としています。


しかし、吹き抜けが無いと、どうしても1階と2階の空気の循環が上手にいかず、1階と2階の温度差が出てきます。
また、家中の空気の流れが上手にいかない場合は、更にはトイレや洗面なども温度差が生まれてきます。


なので、当社で建てたのに吹き抜けが無いお家の場合は、1階2階両方のエアコンを動かしてもらうことを推奨しています。
熱源が増えることで、そういった温度ムラを少しでも解消するための策となります。



それでも今年の猛暑では暑くなった!と言われるケースが多かったです。
エクリアの故障を疑われることもあるくらいでしたが、正常に動いており、単純に今年は暑かったと言った結果になった家もありました。



もし、当社で家を検討しているけれど、吹き抜けが嫌な場合。
他の冷暖房計画を提案しますので、その際にはそう言って頂けると助かります。





■まとめ



今回の冬はかなり厳しい寒さになるといった予報も出ています(秋口は暖冬何て言っていましたが?)
当社のエクリアを上手に使って、寒い冬もなんとか乗り越えていきましょう^^



今回はこれまで

では、また!