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結露を防げ!今年の冬は理論武装で結露とさよならを #店長流
結露を防げ!今年の冬は理論武装で結露とさよならを #店長流
■この季節、結露に悩む方がふえていきます




12月に入りましたが、いよいよ冬って感じの気候になりましたね。
先月までは日本には冬は無くなったと思っていましたが、しっかりと季節は巡るようです。


さて、これからの季節一番気を付けたいのが『乾燥』ですね。
お肌にも悪いし、乾燥した空気は病気の発症を増やします。
また、大きな目で見ると、火事の危険や建物が過乾燥で痛むなどもあります。


そんな悩みもありますが、実はそれと同時にこの季節はある問題に悩む人が増えてきます。
それが『結露』問題です。


こんなに乾燥している時期なのになぜ?
と思われるかもしれませんが、多くの方が悩み、また年々増えている現象でもあります。


今回はそんな結露に悩む人、またこれから悩みたくない人に向けて、結露を防ぐ理論武装が出来るお話をしていこうと思います。





■まず知らなきゃいけない、結露をする理由




まずはなぜ結露が起こるのか。
それを知らなくてはいけません。


そこで大事になってくるのが、中学校の時に習った科学です。
まずは下の図を見てください。





図のように、空気には目には見えませんが、水が入っています。
しかし入れることが出来る量が決まっていて、それは温度に関係します。
単純に温度が低い空気には少しの量しか入らず、温度が高い空気にはいっぱいの水が入ります。


図でも温度が20℃の空気は80の水が入り、25℃の空気には100の空気が入ります。
注:この量は説明のための数字で適当な数字であることはご理解ください。


と言うことは、もし25℃の空気に水が100入った状態であった時、何かの拍子で空気の温度が20℃まで下がったらどうなりますか?
答えは簡単。
20℃の空気には80しか水が入らないんだから、100-80引いた、20の水が空気から追い出されます。
この追い出された水が結露となります。


これも科学で習うことですが、空気中にある水は目に見えない水蒸気として存在しますが、空気から追い出された状態では気体ではなく、液体の水や、とても冷たい状態だと個体の氷(雪など)として目に見える形になっていきます。





■空気の渋滞も結露の原因




結露の原因としても一つあるのが『空気の渋滞』です。
皆さん想像して欲しいのですが、窓を開けている家と、窓を閉めている家。
どちらが結露しやすいと思いますか?


当然ですが、窓を閉めている家の方が結露しやすいように思いますよね?
実際にも、窓を閉めている家の方が結露がしやすいんです。


これはなぜ起きるのか?


それは空気の流れによるものです。
空気が流れている家は、空気が常に動いているのでもし温度が下がったとしても、結露するところが無く、
結露をすることがありません。
ただし、温度差が大きい場合や湿度がとても高い場合には、その場で結露します。
それが『霧』だったり、『雲』だったりします。
ですが、家の中ではそこまで湿度が高く尚且つ温度を一気に冷やすようなことがないので、こういった現象は起きません。
また、結露をするような場合でも空気が流れていれば、新しく流れてきた空気がその湿気を運んでくれるので、結露をすることが無くなります。


逆に、窓を閉めている家のように空気が動いていない、私はそれを『空気の渋滞』と言いますが、そのような状態になると結露がよりしやすい環境になります。
空気が流れている状態と、全く同じ温度湿度であっても、空気が動いていないので結露をしたとするとそれがその場でとどまるので、結露が表面化します。
それがどんどん増えていくと、皆さんが想像するような、窓びっしりの結露みたいになるのです^^;


つまり、結露は温度変化と空気の動きの2つの力によって起こったり、起きなかったりするのです。





■結露をしやすい場所はここ





この原理を理解すると、結露がしやすい場所を理解することが出来ます。
簡単に言うと、温度変化が激しい、特に温度を冷やす場所は結露がしやすい場所となります。
また、空気があまり動かないところですね。


家で言うと、窓が一番メジャーなところですよね。
窓はどれだけ暖房をしても、外気と接しているので、触るとひんやりするくらい温度が下がっている家が多いです。
そこに、暖かくて水を多く含んだ空気が当たると、途端に温度が冷えるので、その場所で結露をします。
そして、その状態が長く続けば続くほど水は溜まり、窓にびっしりな結露となって表面化するのです。


さて実は結露をしやすいところは窓だけではありません。
温度変化が激しいかったり空気が淀んでいるところは結露がしやすいのです。


例えば、クローゼットの中。
今ではオープン収納も増えましたが、一般的な家はまだ収納の前に扉がついていますよね?
すると、暖房がそこまで届かないので、クローゼットの中は温度が低い状態になります。
そこに温度が高く水がいっぱいの空気が当たれば、そこで結露をします。
また空気は動いていないので、結露が表面化していきます。
すると、服や収納されたものに水が付き、ほおっておけば、そのままカビが生えたりするんです^^;


他にも、冷たい空気が当たると言えば、家を寒さから守ってくれる断熱材もそうですね。
多くの断熱材はそういった湿気対策がされていますが、未だにそういった対策が無い家も多くあります。
そういった家はTVでやっているリフォームの番組恒例の、壁の中がカビだらけ・・・・
そんな家になっていきます。


他にも空気が淀みがちな冷蔵庫の裏とか、洗濯機の裏、押し入れなどが結露のポイントとなります。







■ではなぜこの季節に多いのか?




さて、結露の原因は分かりましたが、なぜ冬の季節なんでしょうか?
だって冬は乾燥していて、湿気は元々少ないはずです。
湿気が多い夏や梅雨時期なら分かりますが、冬に起こる理由が分かりませんよね?


実はこういった悩みって、昭和の初期くらいまではあまりない悩みでした。
また平成時代もあった悩みなのですが、今ほど深刻ではありませんでした。


その理由が『家の高気密化』です。


日本は昔から高温多湿な気候なため、湿気が溜まらないような家づくりをしてきた地域であります。
だから、今では悪いと言われていますが、家をスカスカにしておくことは生きていく生活の知恵だったのです。
スカスカにしておけば、風や空気の流れがあり、湿気が溜まらなくて済みますからね^^;
だから、昔の家は結露に悩むってことがあまりなかったのです。
*全然ないとは言いません。


ただ、今の家ではそれでは寒いし暑いとして、スカスカな家は造りません。
乾燥気味でこういったことをあまり気にしなくていい、西欧諸国の家のような超高気密の家を造っています。
その結果、結露がしやすい家になっていることが要因となっています。
また、そういう家では空気が動くと寒き感じるので、空気が淀みがちになります。


そんな状態の家で、乾燥が嫌だからと、加湿器を炊いたり、寒いからと換気もせずにいれば、昔の家なら隙間から湿気も逃げたので問題がなっかったのに、今の家は溜まった湿気は出ていくことはありません。


結論を言うと、結露をとてもしやすい環境になっている状態を自分達で作っていると言えます。





■では、どうすれば結露を防げるのか?実践編




さて、結露の原因が分かれば次は防ぐための実践編です。
理由が分かっているんだから、結露を防ぐのは簡単です^^


結露を防ぐためのポイントは大きく分けて2つです。



1つは空気の淀みを防ぐこと


2つ目めは温度、湿度の調整を行うこと



この2つだけを気にしていればそれでOKです。



まず、1つ目の空気の淀みを防ぐことからです。


先ほども上げたように、収納などは出来るだけオープンにしておきたいです。
出来ない場合は、レースのカーテンで目隠しをするなど、少しでも空気の淀みを減らすことをしていきます。


次に換気システムの利用です。
近年建てた家なら、24時間換気が義務づけられているので、どの家もなにかしらのシステムがあるはずです。
それらを止めずに置きます。


この季節寒いからと言って、この換気を止めてしまう人が多発します。
その結果空気が淀むので、結露がしやすい家になります。
また、換気システムを止めると家の空気がどんどん悪くなるので、二酸化炭素中毒や、一酸化炭素中毒などを引き起こす原因にもなりますので、絶対に止めないでください。


あと、冬時期でも換気扇やサーキュレーター、シーリングファンなどを使い部屋の空気を循環するのも効果大です。
暖かい空気は上に溜まるので、天井に向けて空気を流すこともいいですし、いつも結露をする窓があるのあら、そこに向けて風を送るのもいいでしょう。
私のお客様の実録で、毎年大量の結露に困っていた窓に扇風機の弱運転の風を当て続けてもらった結果、結露が全くなくなったと言った実例もあります。



次に温度、湿度の調整です。



特に湿度の調整が大事となります。
ちなみに空気って20℃くらいだと大体一㎥辺りに17gぐらいの水が入ることが出来ます。
水は1mlが1gなので、だいたい17mlくらいの水が入ることになります。

ちなみに1立方メートルって、1mx1mx1mの空間ですが、分かりづらいので一般的な6帖の空間なら大体24一方メートルって覚えておいてください。
それに先ほどの20℃なら17gを掛けると、20℃の6帖の空気には水が大体400ml、ペットボトルの水程度の水が入れることになります。


つまりそれ以上ある場合は、水は結露して出ていく事になります。
これがとても大事です。



皆さんの寝室が6帖だった場合、500ml以上の湿度があったら結露します。
そして人が寝ている時に、汗などで出す湿気はなんと大体500ml程度~1Lと言われています。
つまり、6帖で寝ている場合は、大体人が寝ていたら湿度は足りている状態となってしまうんです^^;


まあ、その間にも湿気は外に出ていったりするので、完全に足りているかと言えばそうではないのですが、結構な量を加湿出来ていると言えます。
そんな部屋でドアを閉めっぱなしにして、さらに加湿器をたいて、家族3人で寝たら絶対に湿気が多い状態になり、結露が発生します。
それは温度変化が無くても、結露するくらいの量です。


他にもLDKとかだと、加湿器を使わなくても、人から出る湿気もあるし、植物からも、そして料理をした時、洗い物をした時とかなりの湿気が発生しています。
なので、考えもせずに加湿器などを使うのではなく、しっかりと湿度管理をしたうえでの加湿を心掛けましょう。


今では100均でも湿度が図れるものが売っているので、結露をしやすい場所においておき、湿度が高すぎる状態を避けるようにします。
ちなみに、適度な湿度は大体20℃から25℃程度だと、50%~60%程度だと言われています。


部屋の湿度もそのくらいになるように調整をすると、結露がしづらい部屋になるでしょう




■意外な盲点  カーテンの隙間




最後に意外な盲点をお話します。
今の季節だと寒いので、厚手のカーテンなどで、窓をしっかりと閉めている家族も多いと思います。
こうすることで温度差がなくなり、結露を防げる!っと思っている人も多いみたいです。
でも実はそれ、結露対策とすると大きなNGなんです^^;


理由は先ほど言った、空気の淀み。
厚手のカーテンをしてしまうと、窓とカーテンの間の空気が全く動かなくなり、さらに窓は冷えているので、結露をしやすい一番の場所になってしまうのです・・・・


多くの方が体験していると思いますが、久々にカーテンを開けてみたら、カーテンの裏がカビでびっしりだった・・・
そんなことが起きるのはこれが原因です。


これを防ぐには、本当にちょっとで良いので、カーテンを開けておくことです。
そうするだけで、空気の淀みが減り、結露をする確率が大きく下がります。



今回は以上です。


これからの季節どうしても結露に悩むことも増えますが、今回のことを実践して頂き、少しでも減らして頂ければと思います。


今回はここまで。

では、また!