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住宅ローンの話

今後の住宅ローンの話  #店長流
今後の住宅ローンの話  #店長流
■恐れることはありません





おはようございます、こんにちは、こんばんは、住宅ローンアドバイザーの店長です。


先日、日銀の発表した政策金利上昇を踏まえ、住宅ローンの金利上昇が騒がれています。


中には金利上昇の影響で、生活が出来ないくらい支払いが増えるかも!!!


なんて報道もありますが、個人的にはちょっとあおりすぎでしょ・・・・って感覚です。


と言うことで、今回はこれからの住宅ローンの金利についてお話していこうと思います。






■政策金利の上昇がどう住宅ローンに影響してくるのか?





まず、なぜ住宅ローンの金利と政策金利の上昇が関係しているかについての話をします。


とは言っても、こんな記事を読んでいる方々には釈迦に説法かもしれませんので、簡単にご説明を。



各金融機関はローンの金利を設定するにあたり、短期プライムレートと言うものを設定しています。


このレートに合わせ金利の決定をしているのですが、そもそもこの短期プライムレートの数字の決定を政策金利に合わせてしています。


実際には、短期プライムレートのままではなく、各金融機関独自な値引きなどを合わせ、今の変動の金利としています。


なので、政策金利が上がると短期プライムレートが上がり、そして変動金利があがるんです。



そもそもそれはなぜ?と言った疑問もわくとは思いますが、そこまで行くと深すぎる話になるので、この辺りでで割愛していきたいと思います。





■今後の金利はどうなるのか?





本題に戻して今後の金利ですが、マスコミが騒いでいるような感じで、すぐに大きく影響がでることはありません。



まず、変動金利の金利の決定ですが、各銀行毎年4月と10月に行います。

今回の件をうけ、10月に上がると思いますが、その上がった状況が店頭まで反映するのが大体3ヶ月です。

なので来年の1月までは小さな変動はありますが、多く変動することはないと言えます。


さらに金融機関は独自で金利を定めているため、『他行があげるならうちは据え置きにして顧客を増やそう』と言った銀行も出てくるでしょうから、一概に一気にあがるとは言えません。


こういった背景もあり、当然上がる傾向ではあるのですが、そこまで恐れる心配はないと言えます。





■ちなみに0.15%上がるとどれだけ生活に支障がでるのか?





次に金利が上がったらどれだけ支払いが増えるのかを確認していきます。


今回政策金利が0.15%上がるので、金利上昇も同じく0.15%とします。


借り入れ条件として、借り入れ金額を3000万円、期間を35年、ボーナス払い無しで比較してみます。


まずは金利が0.5%だった場合。



毎月の返済  77,875円  返済総額32,707,500円



次に金利が0.15%上がった場合、0.65%で計算します。



毎月の返済  79,880円  返済総額33,549,600円



となります。


毎月で2,005円、返済総額で842,100円変わります。




仮に6000万円借りる人なら、毎月は倍の約4000円のUP、9000万円なら6000円のUPです。


ちなみに9000万円借りる人は毎月約23,5万円を払います。


毎月6000円のアップってそんなに苦しく・・・なる・・・?



これはそもそも論の私の持論ですが、毎月6000円程度の数千円のUPで苦しむなら、家を建てるのはやめた方がいいです。


住宅をローンに苦しんで手に入れて、その後大変な生活をするくらいなら、手に入れない方がよっぽど幸せな生活を送れます。


住宅を売っている人間の言うことではないかもしれませんが、本当の幸せの為に住宅はあって欲しいと思っています。





■それ以上に苦しいのが長期固定金利






このように住宅ローンだけで言えば、そこまで大きな差にはならない今回の金利上昇ですが、その陰でとても悪い状況になっているのが長期固定金利です。


特にその中全期間固定金利のフラット35の状況が良くありません。


フラット35の最新の金利は20年までの借り入れで1.46%、21年から35年で1.85%と、最安値だった2019年の0.7%時代から比べ約3倍近くになっています。


その金利上昇も大変なのですが、フラット35には長期固定のメリット以外に、ローンが厳しい人への救済手段としての役割もあります。


旧住宅金融公庫の流れを組む、フラット35は住宅取得希望者の職業や働き方に問わず、お金を貸してくれる側面があります。


なので、収入と状況さえしっかりしていれば、年収が少なくても、フリーターでも、個人事業種でも、年金受給者でも、外国籍の方でも、お金を貸してくれます。


今あげた方々は一般的な銀行では、貸してくれないか、貸してくれても審査がとても厳しかったりします。



このようにある意味救済的な立場にあったフラット35ですが、金利の上昇により救済的な立場ではいられない状態なっています。


とは言っても審査等はそんなに変わっていないのですが、単純に金利が上がってしまった分、返済額が増えてしまっており、年収が高くないと借りられないといった、本来の役割の一つが崩壊し始めています。




ちなみに先ほどの変動金利の場合とくらべると、



変動金利   3,000万円借り入れ、金利0.5% 35年支払いの場合



毎月  77,875円   総額32,707,500円に対し、



フラット35  金利1.85% 35年支払いの場合



毎月  97,085円   総額40,775,700円となり、



月々で約2万円の上昇、総額で言うと800万円も支払いが増えていきます。




先ほど言ったように、年収が低い方に向けての救済でもあったはずなのに、支払いがかえって増えてしまい、救済でもなんでも無くなってしまっているのが現状です。


そして、今後も金利は上昇状況です。


よりフラット35が使いづらい状況になってきそうです。





■まとめ




以上が今回の金利上昇の影響についてでした。



マスコミなどの言い方だと、とても大変なことのように聞こえてきますが、実際にはそこまでの影響はまだないと言えます。


これが今後上昇を続ければ、大きな問題となりそうですが、そうなるのはもう少し先の話になりそうです。


ただ、今回の金利上昇は景気が上がったとか、物価が上がって上げたものではなく、長く続く円安に対した対応策としての意味合いが強いので決して褒められた金利上昇とは言えないかもしれません。


しかし長く続く円安の影響で、輸入額が上がり、家計を苦しめているのも実情。


中々難しいかじ取りの大型船『日本丸』ですが、皆で力を合わせて荒波を超えていかねばなりませんので、ここは頑張っていくしかないですね^^


と言うことで、今回はここまで!


では、また!