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【店長流】

僕たちが見ていたいのは希望に満ちた光です   #店長流
僕たちが見ていたいのは希望に満ちた光です   #店長流

■後悔しない家づくりなんてするもんじゃありません




数年前、あるお客様とお話をしていた会話の中で、『後悔しない家づくりをしたいんです』といったことがありました。


なので、後悔しない家づくりのセミナーに行ってみたり、そういったことを書いてある本やブログなどを読み漁り、後悔をしないためには何をしなくてはいけないのか、そればかりを考えているとおっしゃっていました。


確かに後悔なんて避けられたら避けるべきだし、それが出来るなら頑張る価値はありそうです。



でも、色々な会社に行って、色々な話を聞いて、色々と考えてみて・・・・余計に分からなくなってしまっているとのこと。


良さそうと思った会社に行ってみても、なんだか違う、じゃあこの会社は・・・やっぱり違う、そんなことを半年以上も繰り返しているとのことでした。


じゃあせめて後悔をしない家づくりをしようとなったと話してくれました。



そう話をしている奥様の顔はとても楽しそうとは思えず・・・


私はそのお客様の顔を見てこう言ってみたのです。



『でもそれで楽しい未来って描けていますか?』





■後悔が無い=楽しいとは別物である




そう言うと、お客様の顔さらに曇り、しばらく黙ってしまいました。


私はその間ずっと黙っていましたが、しばらくすると旦那様が口を開きます。


『俺もそう思う。家族が増えて、皆が楽しく暮らせる家づくりを考えていたはずなのに、最近はあれも駄目、これも駄目、ああしなきゃ、こうしなきゃ、そんなのばかりで本当にしたかったことって何もなくなっている気がしていた。』



そう言うと奥さまは・・・


『私も最初はそう思っていたけれど、何千万もする買い物なんだよ。後からこうしたかった、ああすれば良かった、だから建て替えよう、なんて私たちの収入じゃ無理じゃん。だからそういったのを少しでも減らす家づくりが大切だってあなたも言ってたじゃん。そういったセミナーを受けてみた時に、こうしなきゃ駄目だって言ってたじゃん』



そう言うと奥様は感情があふれてしまい、泣いてしまいました。


とても気まずい空気が流れ、このままお話は終わりかなって思っていたのですが・・・・





■Mrチルドレンに助けられた





そんな時に展示場内の有線放送で、Mrチルドレンの歌が流れていました。


曲名は『HERO』


気まずい雰囲気で静かだったので、曲が良く聞こえてきたのを今でも覚えています。


そんな中、ある歌詞とところになると状況が一変します。


その歌詞はこんな感じでした。



『駄目な映画を盛り上げるために、簡単に命が捨てられていく。


違う僕らが見ていたいのは、希望に満ちた光だ』



この歌詞が流れると、旦那様が突然笑い始めます。


そして、『奥柿さん、私達もそうなんですよ。結局見ていたいのは希望に満ちた光なんです。でも素人だから何をしていいか分からずに、色々と頑張ってきたけれど、そういった光を見せてくれる会社にお願いしたいんですよ』



そういうと奥様もにっこりとした顔で、



『うん、本当にそう。私たちが言いたいこと、ミスチルが言ってくれたね』



一気に場の空気が変わったのです^^




■駄目な映画を作らなければいい




そんな空気になった中、私は一つの提案をしてみました。



『だったら、最初から駄目な映画を作らなきゃいいんですよ。駄目な映画だから、お涙頂戴の為に人を殺していくしかない。


人が死ねば、いくら映画でも悲しいし、壮絶な最後だったら感動もする。それで映画の内容をごまかしているんですね。



でもこれって、お客様の家づくりと似ていませんか?


後悔をしないために、色々なことを後付けして、少しでも良い家に、良い暮らしにと考えているのですが、元々が素晴らしい家だったらそんなことする必要って、本当はありませんよね?


でも、元々が素晴らしい家って本当に難しいものです。


だって、一人一人、家族の数だけ形があって、皆さんの幸せの形が違うから、それを形にするのって本当に大変なんです。


だから、ハウスメーカーや工務店は、そういった難しいものに取り組むよりも、後付けの内容で、ある意味ごまかした家づくりをするしかないんです。


これについては、メーカーも工務店も悪いとは言いません、だってその位大変なことなのですし、商売と考えれば一人一人にそこまで付き合える時間もお金もないからです。



だったら、私と一緒に作ってみますか?元々素晴らしい家を。


これまで頑張ってきたお客様ならきっとそれが出来ますよ。』





■暇な営業さんでは出来ないことかも




当時の私は営業のノルマもクリアーしており、店舗のノルマもクリアー済みだったので、特に焦って接客をする必要はありませんでした。


とは言っても、ノルマをクリアーしていると言うことは、ある程度忙しい人間であったことも事実です。


そんな私だからこそ、こんなことを言えたんだと思います。



暇な営業=売れていない営業



100%とは言いませんが、住宅営業ならこれは当り前な方程式と言えます。


売れていない営業さんは、どうしても売りたいので、売る家の提案をしてしまいます。


それは、ハウスメーカーや工務店の、素晴らしくない家と同等品。


結局は何かを付け加えなくてはいけない商品。


それで満足出来れば、十分な家なので問題はないですが、今回のお客様には物足りない商品。



だから、当時の私のような忙しい人間に頼むべきです。


理由は、忙しい=売れている=自分の商品を押し売りしなくてもいい


この方程式が組めるからです。



当時の私もそうだったので、このお客様には向いている営業だろうなと、自分で感じていました。





■時間は掛かったけれど、今でも連絡をくれる仲に




そんなこんなで、私の提案を受けてみたいと言って頂いたので、その後の提案をさせて頂きました。


打ち合わせ回数は確か10回を超えた辺りまでは覚えているのですが、結局は何回やったか覚えていないくらい、お話をしました。


最初の頃はどうしてもお客様の癖が抜けなくて、良いことを考えるよりも、悪いことを避けるような希望ばかり出てきており、それじゃー楽しくないですよってことの繰り返しでした。



しかし、しばらくすると、本当の希望があふれてきて、本当に楽しく明るい未来がどんどん想像できるように^^


そこまで来れば、あとは私が希望をまとめるだけです。


希望と予算と、現実を組み合わせて、それを提案して、調整して、また提案して、調整してと繰り返すと、お客様だけの本当のオンリーワンな家が出来上がりました。



当然、予算に限りがあったので、全ての希望が組みあった形ではありませんでしたが、それをカバーするための提案や、発想や形を変えた提案をすることで、希望以上のものを作れたし、ある程度妥協してもらうところはとことん妥協してもらうなど、メリハリのついた家となりました。



始めてお会いしたのが、10月でしたが、打合せが終わったのが来年の4月。そこから建物が完成したのが、10月だったので、まるまる1年のお付き合いとなりました。



ちなみに今でも覚えていますが、お引き渡しの日にお客様にCDを1枚頂きました。


それはMrチルドレンの『HERO』が入ったミュージックCD


旦那様に『覚えてます?^^』っていたづらっぽい顔で頂いたのを覚えています。



お客様は今でも何かあるとこの曲を聴いて、元気を出しているとのことでした。


それから私は当時の会社を退社いたしましたが、まだ何かあった時に連絡を頂ける仲になっております





■後悔よりも楽しいを取れる自分に




まとめですが、今回のお客様のように、後悔をしたくない、後悔をしないようにと家づくりをする人って本当に沢山います。


それを悪いとは言いませんが、本来なんで家づくりを考えたのか、振り返った時に、後悔をしないために始めたのではないと思います。


きっと、楽しくて明るくて、皆が笑顔に暮らしていける、文字にすると大分恥ずかしい文章ですが、でもそんな想いで家づくりを始めたはずです。



その気持ちを忘れずに、本当に欲しかったものを手に入れられるような、努力をしていきたいですね^^


ちまたでも、『後悔しない家づくりセミナー』みたいなのがあふれていますが、個人的にはこのセミナーには反対です。


どうせするなら『本当に欲しかったものを手に入れるためのセミナー』の方が良いですね^^


ただ、タイトルだけ見ると本当に胡散臭いですが(笑)



もし、皆さんもそんなことを見失ったとしたら、ミスチル聞いてみてください。


はっ!と何かに気が付けるかもしれませんよ^^




PS


まだ、私の車にもこのCDがありますよ、大事にさせて頂いております。


ただ、私の車にはCDデッキがないので聞くことができないんですが(大笑)




では、また!