■当たり前なこと・・・かな?
今回は以前建てて頂いたお客様の家の前を通ったので、ふと昔を思い出した記事を書いてみます。
お客様、仮にA様としますとは、7年程度のお付き合い。
もう建てた会社とは違う会社で働いていますが、それでも何かと連絡をくれるA様。
そのA様との出会いが特徴的だったので、まだ覚えています。
少しためになる話なので、皆様にも共有しておきます。
■出会いは怒った顔でした。
A様との最初の出会いはマイホームセンター内でのこと。
私が展示場の前で、お客様待ちをしていると、一組の明らかに怒った顔の夫婦が歩いていました。
私は、『あっこれって関わっちゃダメな奴だ・・・』って感じ、咄嗟に目をそらしたのですが、時すでに遅し・・・
バッチリ目が合って、話しかけられてしまいました。
『ねえ、営業さん、今目をそらしたよね?どういうこと?』
そんな感じできつい感じで来られたのをいまだに覚えています^^;
『いやーそんなことないですよ~』なんて知らばっくてれみましたが、かえって来た回答は『まあいいや、ちょっと見せてね』
え?この流れでうち見るの???
そんな思いが正直な想いでした(笑)
こちらとしては断る理由がないので、ご案内をすることに・・・
しかし、怒った顔の人を案内するのは正直気が引けるんですよね^^;
■出てきたのは一条工務店さんの愚痴
と言うことで、一通り案内していると出てくるのは一条工務店さんの愚痴ばかり^^;
あれはおかしいとか、意味が分からないとか、折角行ったのに何様だとか、工場見学も行ったのに何で今更とか・・・・
本当に終始愚痴ばかりで、うちの見学なんて何もしていないくらいでした。
まあ私も黙って聞いていたら良かったのですが、ちょっとだけ気になってこんな質問をしてみたのです。
『一条工務店さんでどんな家が建てたかったのですか?』
■出てきたのはどれも???なものばかり
その問いに出てきた答えは、例えば和風で平屋のカッコいい家がいい。
1年中窓を開けて風の通りの良い家がいい。
電気やエネルギーをほとんど使わないパッシブな家がいい。
外壁は土壁みたいのがいい。
間取りはコの字にして、中庭を眺めて生活したい。
などなど・・・・
それを聞いてあーなるほどなって思いました。
そこで私はさらにこう聞いてみたのです。
『A様って一条工務店さんに、お断りされませんでしたか?他所の方がいいですよ』って
答えはYes!
親にも友人にも一条工務店を進められていたので、一条工務店で建てる気でいたのに、そういった態度をされたから無性に腹が立ってしょうがないとのこと。
建てたい家を言えと言われたので、素直に言ったのに、それは当社では出来ませんって言われた。
出来ないなら、工務店なんて言うなって!
たんかを切って出てきたっていうんです・・・
そんな後に私のところに来たんですって^^;
さて、ちなみに皆さんはこの会話が何かおかしいことに気が付けましたか???
■各会社には皆強みがある
そうです。
A様が建てたい家は、一条工務店さんのどちらかと言えば得意ではない分野の家です。
むしろ、不得意な方かもしれません。
なので、一条工務店さんの営業さんは、ある意味優しさで断ってきたのだと思います。
多分ですが、無理をすれば建てることも出来るのでしょうが、それだったら得意な会社に任せる方が良い。
そういった判断だったのではないでしょうか???
今、各会社さん仕事が少なくなった大変ですが、それでもこういった良心がある営業さんが多くいる会社は元気でいます。
一条さんも元気がある会社なので、こういったことが出来るのでしょう^^
私はA様にも同じように伝え、むしろ良かったですねって伝えてあげました。
■そしたら逆指名を受けた^^
そう伝えると、A様の顔色がむしろ悪くなって、どうしよう、どうしようってなってしまいました。
理由は一条さんの営業さんに、きつく言ってきてしまったとのこと。
私は、だったら今からでも謝ってきたらどうですか?まあむこうは気にしていないでしょうが、A様の気が少しは楽になるのでは?と伝えると、分かったすぐに言ってくる!
っとそんな感じで、足早に一条さんの展示場に向かっていきました。
あ~大変な時間だったなーって、今起きたことを社員に伝えて、その日は終わったのです。
しかし、次の日。
また、A様が来場されました。
そして、私を指名とのことだったので、何か悪いことしたかなーって思って展示場に行くと、ニコニコ顔のA様が^^
そして、なんとその隣には一条さんの営業さんもいたのです!!!
私は余計に『やばい、なんかあったかな・・・昨日まずいことしたかな・・・』なんて思っていたら、一条の営業さんが開口一番に・・・・
『やっぱり奥柿さんだったんですね~じゃないかって思っていたんですよ。お陰でA様とは仲直り出来ました。ありがとうございます』
一条の営業さんとは、親しくとまではいきませんが、同じマイホームセンターにいる営業として、たまに会話をするくらいの仲でした。
『あと、A様にはもし奥柿さんだったら、任せたら安心だから、ぜひ話を聞くと良いですよって伝えておきました。僕の分もA様に良い提案してくださいね、それでは』
そんなことだけを言って早々に立ち去ってしまい、残ったのはニコニコ顔のA様ご夫妻が。
『と言うことで、これからよろしくお願いしますね』
はあ・・・となりましたが、この流れは・・・・と思い、
『じゃあ当社でご検討でよろしいですか?』
『もちろん!よろしくお願いします!!!』
■その後は順調に
そんなドラマのような小説のような出会いの後、順調に打ち合わせを重ねていき、無事に契約、建築、引き渡し、そして今に至ります。
当時私の勤めていた会社は純和風が無理だったので、全ての願いは叶いませんでしたが、概ね満足って言って頂いたのを覚えています。
でも、今でも一条工務店で建てていたらなーって思うみたいで、近くに一条工務店の家が建つと気になるって言っていました^^
■得意、不得意を見極める
今回の話をまとめると、各会社の得意不得意を見極めること。
これがとても重要なことになります。
住宅はご存じ通り、数多くの種類や、性能、考え方などがあり、どれも正解で、どれも不正解なんです。
だから、各社自分の信じる最高を届けるために、切磋琢磨しており、ゆえに得意不得意が出ています。
なので、お客様はその得意不得意を見極めることが大事になります。
当社なら、性能や先進的考えや、健康、省エネ、未来の暮らしの提案などが得意です。
逆にローコスト住宅や、昭和のような暮らし方の提案はとても不得意です。
なので、そういった物が欲しい場合はもっと得意な会社に頼む方が良い結果になりやすいです。
まあ、当社でもやれないことはないのですが、本分ではないので、見劣りしてしまうかもしれませんが・・・・
今は、ネットなどを使えば、各社の情報が比較的簡単に手に入る時代です。
そういったところで会社を選ぶことが重要な世の中だと言えます。
皆さんも自分にあった良い会社見つけて下さいね^^
では、また!