■また値上げのアナウンスが届きました。
コロナ後以来、ずっと値上げが続けられる住宅業界。
ウッドショックが終わったと思ったら、半導体不足。
それもようやくと思ったら、円安の影響、世界的資材不足、国際競争力の低下などなど。
食品や生活用品の値上げと同じように、住宅業界も値上げが止まりません。
そんなところにまた8月に値上げをするとのアナウンスが・・・・
正直うんざりとしているところですが、業者さんも値上げしないとやっていけないのでしょうから、致し方なし・・・・
しかし、そうと分かっていれば対策はいくらでも出来ます!
今日はそんな大値上げ時代の住宅建築の方法をお話いたします。
■実際の状況把握
まずは実際にどのくらい値上がっているのかを状況を把握します。
そうしないとどこまで頑張って良いのか分からないですからね。
と言うことで、まずは当社の仕入れ値を確認したところ・・・・
大体20%程度のUPでした。
他の会社などの状況も調べると、20~30%程度のUPとなっているので、大体平均くらいと言えます。
実はこの数字まだ可愛い方で、ひどい会社だと50%UPと言う会社もあるんだとか・・・
でも20%って聞くと、少なくはないけれど、まあそんなもんか?みたいに思われてしまいがちですが、実際に金額にしてみるとかなりのえげつなさです。
例えば2000万円だった住宅が、20%すれば2400万円となり、その増額はなんと400万円!!!
これだけ多く払ってようやく、コロナ前と同じ品質の家が建てられるだけっていう環境です。
しかし、逆を言えばこの20%をクリアー出来れば、これまでと同じ家づくりが出来るとも言えます。
これからはこの20%をどうクリアーするのかを考えていきます。
■建物をコンパクトにする
まずは単純に家を小さくする方法をおススメします。
夢のマイホームはどどんと大きく!豪邸に!!!
そんな時代は平成で終わっており、今は自分達の暮らしを支えるアイテムとしての住宅が求められています。
そうなると、今までの家づくりでは必要だったけれど、今では要らないものが沢山出てきます。
例えば、広々玄関。
玄関はお客様を迎えるところとして、昔から豪華に造ることが良いとされていましたが、実際には1年のほとどは靴を脱いで上がるだけのところ。
狭くて使いづらいは駄目ですが、必要もない大きさから必要な大きさにするだけで、随分家をコンパクトに出来ます。
次は、寝室、子供部屋。
昭和や平成初期のように、家族が多くLDKが充実していなかった家は、どうしても個室にこもりがちになっていたので、ある程度の広さが必要でした。
しかし、今は家族も3~4人家族の子育て世代か、2人暮らしの夫婦暮らしがほとんどです。
また、家族の付き合いも変わり、LDKに皆が集まり、会話や団らんをする時間も機会も増えました。
なので、広い寝室や個室は、その意味が無くなっているのです。
例えば平成初期には寝室を10帖とか12帖とかにしている人も多かったですが、今はベッドを二つ並べTVを置くだけなら6帖で十分です。
また子供部屋も8帖や6帖なんていっていましたが、ベッドや机をおくことが出来る5帖や4.5帖の部屋でも十分となっています。
他にも無駄を考えて上手に無くしていければ、意外と住宅の面積は広くなくて良いということに気が付けます。
今言ったように広さを調整して、4帖あった玄関を2帖に、10帖あった寝室を6帖に、6帖あった子供部屋2つを共に4.5帖に出来れば、それだけで合計9帖分家がコンパクトになり、これは坪数で言うと、4.5坪に相当します。
1坪単価が100万円の家だった場合、これだけで450万円の削減となり、上手くいけば増額分はこれだけでまかなえそうです。
■設備はおススメなものを重視してみる
次に設備です。
今、インスタなどでカッコいい部屋とか、可愛い設備とかの情報が山のようにあり、そういったものを見ると欲しくなっちゃいますよね^^;
でも、それも金額UPの要因なんです。
そういった画像にある設備などは、会社の広告などの目的で使われているケースが多く、普段よりも割高な物を使っていることが多々あります。
と言うか、見た感じこれいいなって思うものは、全てが割高商品だと思って下さい^^;
そういった割高商品は、流通数が少なく勇逸無二の物が多いので、金額の上がり方が大きい傾向にあります。
ただでさえ金額のUPがあるのにさらにまだ上げていく・・・・
どうしても欲しくて、お金なんて関係ないって言いきれるものなら良いのでしょうが、何となくこれいいかもってくらいだったらぜひやめましょう。
それに代わり、出来れば会社さんがおススメな物を使用することをおススメします。
会社さんがおススメするものは、単純にその会社が得意としている商品です。
得意な物なので、安価で仕入れが出来ているし、取り扱いも馴れている、また保証なども考えてこれが最も良いだろうと思っている商品です。
そういった商品は値上げの波を買い回避出来ている場合も多く、安価で使えることが多いことも上げられます。
ただし、そういった商品は正直どこでも見るような製品なので、インスタ映えはしませんのであしからず・・・
■ローンの借り方を考えてみる
次に意外な盲点となっているローンの借り方の話です。
多くの方は住宅ローンと言うと、変動か固定か、金利はいくつかその程度しか考えて選びません。
あとは銀行のある意味言いなりで決めてしまっています。
しかし、このローンを上手に考えるとかなりのコストダウンに繋がります。
例えば40年ローンの利用。
多くの金融機関ではローンの借り入れ期間を最長40年で用意をしています。
一般的に多くの方が35年の期間で借りていますが、この期間を5年長く出来るだけで大分支払いが変わります。
例えば35年で金利0.5%、3000万円を借りた場合
毎月返済 約77000円です。
これが同条件で、40年に延ばすと・・・・
毎月返済 約69000円になります。
毎月8000円程度支払いが楽になります。
ちなみに100万円を35年で支払う場合、この金利だと毎月大体2500円なので、8000円の支払いが楽になると言うことは、総額300万円分楽になったと同じ効果になります。
これで金額UP分はクリアー出来そうですね^^
■でも実際には支払いは増えるんでしょ?
なんて言うと、ちょっと待ったー!!!
って声が聞こえてきそうです(笑)
そうです。
35年じゃなくて40年借りたので、毎月は減ったとしても、支払い総額が増えるんです。
だから、毎月が減ったとしても支払い総額が増える分、実は損をします。
だったら、対策になっていないし何なら被害が増えてるんじゃん!
って考え、それ正解です。
しかし、ここからは支払いを減らす方法をお話いたします。
その方法とは繰り上げ返済です。
繰り上げ返済をすることで、5年間分繰り上げ返済をしてしまえば、毎月が減っただけで済むことになります。
そうすることで返済の額で、価格上昇に対抗することが出来ます。
でも繰り上げ返済って大変じゃない?そんなに貯蓄出来る余裕ないよ。
そういう人多いと思います。
しかし、ご安心を。
多分ですが、多くの方が繰り上げ返済を可能になる時代が来ます。
■物価高の影響で下がるもの、上がるものがある
理由は物価高だからです。
今回の問題はこの物価高にあると言っていますが、この物価高のお陰で下がるものと上がるものが1つづつあります。
下がる物は円の価値、上がる物は給料です。
物価が上がると言うことは、物を買う時に使う1円の価値が下がると言うこと。
今日、100円で買えていたリンゴが来年には102円を出さないと買えない時代になっています。
これが毎年続くと仮定すると、10年前には100円で買えたリンゴが追い金を出さないと買えないってことになり、結果1円の価値が下がっているということに繋がります。
と言うことは、住宅ローンの支払いが毎月同じだった場合、どんどんと支払いが安くなっていることと同じ意味になります。
なので通常は支払いはどんどん楽になっていると言う発想になります。
次に給料が上がるです。
基本物価が高くなると、賃金があがっていきます。
理由は簡単で会社に利益が余るから。
余った利益は税金として支払う義務があるので、一般的な会社は利益が出れば社員に還元をします。
例えば住宅も前には3000万円の物が今では3500万円程度になっているので、1件を売った際の利益がなんと500万円も増えています。
当然、仕入れがUPしていたり、経費もUPしているので、500万円丸儲けではありませんが、通常なら3000万円を売った時よりも利益がでます。
なので、その分を社員に還元をしており、実際に住宅業界ではここ数年給料は右肩のぼりです。
今の収入ではきつかった住宅ローンも、どんどん増えた給料の影響で、割合が楽になり、その分繰り上げ返済も可能になります。
この話は基本その通りになるだろうし、ならなかったらそれこそ日本は終わりです^^;
どんどん物価が上がって、給料が増えなかったら生きていけなくなりますからね・・・
まあ、政治のかじ取りにもよるんでしょうが・・・お願いします偉い人!!!
■まとめ
実際には、もっと対策があって、やってみれることはいくらでもやってみるべきだと思います。
それが今ならまだ間に合う。
金額が上がりすぎてどうしようもなくなる前に、動き出すことを強くおススメいたします
では、また!