12/9.10の2日間で菊川市にて完成見学会を行います。
ぜひ見に来て下さいね^^
詳しくはこちらから
https://www.meiko-gr.jp/topics/?mode=detail&article=155
■すごいパワーワードだと思いました。
今日、ネットで建築関連の記事を漁っていたら、こんなパワーワードを見つけました。
「すっかすか デザイナーズハウス」
って言葉です。
これを見たときは衝撃でしたね^^;
デザイナーズハウスを造っている会社に対しての悪口であるし、そもそもデザイナーズハウスは良いものだって認識が強いので、このような言葉が出てくるとは思ってもみませんでした。
しかし、実際のところを言うと、良い得て妙なところがあります。
では、なぜそんな言葉が生まれてきたのか、ちょっとだけ解説します。
■デザインにはお金が掛かる
まず、大前提ですが住宅のデザインに凝ろうとすると、お金がいくらあっても足りないくらい、お金が掛かります。
その理由は簡単で、デザインに凝ろうとするとそういったデザイン性のある商品を買わないといけませんが、それらは一般的なお宅にはあまり使われない物が多いので、少数しか作成されません。
なので、必然的に値段が上がり、それらをいっぱい使うデザイナーズハウスの金額を押し上げます。
だったら一般的なお宅に使っている物を使えばいいじゃん?
となりますが、それでは他との差別化が難しく、特筆するようなデザインは造れません。
また、デザインで一番簡単なのが、色々と装飾を足すことです。
例えばこんな感じ。
この家は長崎にある有名なグラバー園にある建物です。
間取りや外観はそれなりですが、色々な装飾があることでとても魅力的な建物になっています。
このように装飾を上手に使えば、言い方が悪いかもしれませんが、変哲もない家が一気にデザイナーハウスに変わります。
また、内観もこのようにすると格好が良いでしょうか?
家をデザインして格好がよくするのに、手っ取り早いのが窓を大きく、さらに増やすことです。
人は本能的に開放的な空間を格好が良いと思うみたいで、当然デザインも必要ですが、そうするだけでOKみたいなところがあり、よくデザイナーハウスに使われる手法です。
ただし、これらの手法や装飾は、まああお金が掛かる工事になります。
装飾は先ほど言ったように、多くの家で採用されているものではないので、基本高額商品です。
それを先ほどのグラバー園の建物のように使えば、かなりの高額なオプションが約束されます。
また、窓を大きく、数を増やすのも金額があがることになります。
実際に、窓自体の値段はそれほどでも無く、どれだけ上がっても100万円も掛ければ、充実した窓配置が出来ます。
しかし、構造体で考えると窓という開口部はマイナス要素でしかなく、構造を強固にしようとする現代の建築の足かせでしかありません。
一応、構造体に補強を入れたり、構造を木造から鉄骨造などに変更すれば実現出来ますが、それらは当然お金が掛かります。
その費用は構造体なので、高額になることが多く、木造から鉄骨造にするだけで、数百万円の追加になることも当たり前です。
それらを安価な商品で上手にデザインするデザイナーもいますが、真のデザインを求める人には見透かされ、なんちゃってデザイナーハウスなんて言われ方もしてしまいます。
それでもいい!って人には勧めますが、本来のデザイナーハウスを求めるには、お金を掛けましょうと言いたいところです。
このようにデザインを重視しようとすると、どうしてもお金の問題に当たってしまいます。
■目に見えない物は削りやすい
こういった背景があり、デザイナーハウスを建てる人は、いつもお金の問題との戦いになります。
住宅に1億、2億と平気で使える人ならいざ知らず、一般的な価格の家を建てる方では本当に戦いです。
この際に戦いをどう制していくかが、設計士さんやビルダーさんの腕の見せ所になり、人気のある会社さんは上手に仕上げていきます。
上手と言うのは、価格と満足のバランスが良い状態のことです。
さて、ここで問題になるのが先ほど言った「上手」という言葉の解釈。
「価格と満足のバランスが良い」と言いましたが、決して建物の良し悪しでは語っていないと言うことです。
極論ですが、悪い建物でも満足する価格であれば、それは良かったという結果になってしまっています。
デザイナーズハウスを建てる人の満足のポイントはやはり「デザイン」
そこの満足度が高ければ、他はあまり気にしない人が多くいます。
だから、デザインはしっかりとお金を掛ける、しかし予算が足りなくなる。
と言うことで、何か他の物を削って予算を確保する。
目に見えるところを削ると満足度が下がるから削れない。
じゃあ、目に見えないところから削っていこう!!!
こんな簡単なマインドで、目に見えないものを削ることが実際に多分に行われています。
その中で最も削りやすいのが「断熱材」
壁の中に隠れてしまうので、目には見えません。
それでは暑くて寒くならない?って言われますが、昭和や平成初期の建物に比べたら、今の家はそこそこの性能でも十分に暖かくなります。
住宅を建てる方の多くが、最新の新築から新築へ引っ越すことはなく、ほとんどの方が古くなった家からの新築なんです。
現行の法に則って建てれば、ほとんどの家が暖かい家になっていきます。
だから、それでもいいか、って思ってしまいますし、自分の家が暑いし寒いことに気が付かないんです^^;
その他にも、構造材を削減するために、極力少ない柱で家を建てる方法、これも家の中が柱が少なくすっかすかになります。
耐震のことを考えれば、絶対に家の中の柱や壁が多い方が良いのですが、デザイン的には少ない方が現代的です。
これもすっかすかと言われる要因かもしれません。
こういったが今回の記事のポイントの「すっかすかデザイナーズハウス」のワードに繋がっていくのです。
■大事な物を手に入れるためには・・・
さて、悪口ばかり言ってもいけないので、ここからは私の本心を語ります。
私個人的にはデザイナーズハウスが大好きです^^
なんだかんだ言って、住宅を決める際にはまずはデザインが重要だし、それを作り上げる仮定が大事だと思っています。
そのデザインとは格好のこともあるし、暮らし方のデザイン、家計のデザインなど様々まで考えることを言います。
その最たる例がデザイナーズハウスであります。
なので、デザイナーズハウスは本来こんなことを言われてはいけない商品なのです。
しかし、昨今の物価高や住宅産業への新規参入が乱立した影響で、そういったデザイナーズハウスは少なくなり、今や絶滅危惧種と言っても過言ではない状況です。
本来デザイナーズハウスは安価では出来ません。
ですが、昨今の物価高により高価な家が売れない傾向にあるので、安価なのにデザイナーズハウスであると言って販売している会社が増えています。
その結果が見た目だけのデザイナーズで、本当の意味でのデザイナーズハウスとは程遠い商品になっているケースが多く見らえます。
それこそ「すっかすかデザイナーズハウス」なんて、本来はありえない悪口をもらってしまうくらいです。
しかし、今のデザイナーズハウスの欠点はある程度の有識者、もしくは専門家でしか分かりません。
ですので、そういった家が乱立するのはある意味当たり前なのかもしれません。
その結果、多くの方が良いと思って買った商品が実は物足りないもので、そこに住んでみた結果問題だらけだった・・・
そんな悲しい事例が多くなっています。
そういったことを防ぐために、自分にとって家族にとって大事な物を手に入れるためにしなくてはいけないこと。
それは信頼できる人を探すことしか、今の時代ではないかもしれません。
■建てる方も実はいっぱいいっぱい
昔は、大手ハウスメーカーならば安心だ、そんな風潮がありました。
事実、大手ハウスメーカーは良い物を造り、その為にはある程度の金額が必要だとし、工務店や中小ビルダーに比べ、かなり高額な家を販売していました。
高くても良い物が欲しい、むしろ高い方が価値があると言った考え方で、皆お金を出すことが出来たからです。
しかし、今の時代はどうでしょうか?
家を買う側のお客様の年収は、日本全体で見たら年々下がっています。
それに反比例するかのように、住宅を造る部材は年々値上がりをしています。
年収が少ない方と多い方を比べたら、多い方の方が住宅に掛ける費用が多くなります。
しかし、年々減っている年収の影響で、住宅に掛けられるお金は少なくなっています。
また、昔なら2000万円で建てられた家も、今では3000万円も出さないと建てられない時代です。
2000万円ならなんとか家を建てられた層も、3000万円となってしまうと、そもそもお金が足りなくて建てられないなんてことが年々増えてきました。
なので、大手ハウスメーカーは順調に売上高を増やしているようですが、現場サイドでは、いっぱいいっぱいな状況になっています。
契約金は物価上昇の影響で増えていますが、契約数は軒並みマイナスです。
また、1棟当たりの利益も減っています。
それでも事業を継続しないといけないので、どこからかお金をつくってくるしかありません。
なので、無理やりな契約数を掲げて、本来無理だろうと言われるノルマを掲げている会社が増えました。
また、そもそも人員が多いと判断され、実質クビとされて会社を辞めていっている人も増えました。
残された人たちは、その人達のノルマも加算されるので、無理がさらに無理になっていきます。
そんな状況での家づくりがまともに動くのか?
正直無理だろって会社がとても増えています。
そんな会社に先ほど言っていた、デザイナーズハウスの定義を解いても無駄なことです。
それよりも、売り上げを。
それよりも、利益を。
その為にはすっかすかデザイナーズハウスでも売れるなら、売ってしまう。
そんな営業マンが増えても何らおかしくはないですよね^^;
悲しいことですが・・・
■それでも、正しい人はいる
そんな環境ですが、それでも正しいことを続けている人はいます。
会社もこんな時代でも安定して、利益ばかりを追求していない会社もあります。
そういった人を見つけることが、大事なものを手に入れる一番の方法だと思います。
今の時代、情報が簡単に手に入るので、どんな建物でもある程度の実力がある会社なら建ててしまうことが出来ます。
ですので、会社の規模や実績などに惑わされずに、自分が感じた良い人、良い会社に出会うことが一番だと言うことです。
明工建設は大手じゃないからそんなこと言うんだろ?
なんて言われそうですが、私はこう見えても昔は大手メーカーで勤めていたんですよ^^;
本心でなくこんなことを言っていたら、昔にお客様になってくれた人に後ろから刺されそうです(笑)
私は大手にいたときでも、規模は関係ないと言っていました。
小さい会社にも大きな会社にもそれぞれに良さと、悪さの両方があります。
それを見極めることこそが、一番大事ですよってもう10年以上言っていますので^^
昔、尊敬する大先輩に言われて、とても心に残っている言葉があります。
「百人のお客様全てに会う個性なんてない。どれだけ良いことをしたとしてもその価値が分かち合えない人は絶対にいる。だからこそ、自分の信念を貫け。そうすれば、自分を大事に思ってくれる人の幸せは作ることが出来るから。営業は最前線でそれを作ることが出来る、ある意味幸せな職業なんだよ」
これはきっとお客様にも言えることなんだろうなって思います。
■まとめ
なんだか、言っていることが脱線しまくったので今回はここまでにします。
デザイナーズハウスは記事でも言ったように本来は素晴らしいものなのです。
しかし、それらの悪口が出てしまっているのが、デザイナーズハウスの実情です。
皆さんの家は皆さん自身で作り上げる。
そんな気持ちの元、皆さんにとって最高の人、会社に出会えること、陰ながらお祈りしております。
それが当社と私だったら、最高ですね!!!^^
では、また!
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