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【店長流】

Part,2 50年ローンの使い方 上手に使えば薬に下手に使えば毒に・・・ #店長流
Part,2  50年ローンの使い方 上手に使えば薬に下手に使えば毒に・・・   #店長流
■前回の続きです



前回、住宅ローンの50年ローンについての記事を書きました。

*前回の記事はこちらから

https://www.meiko-gr.jp/blog/?mode=detail&article=1592


今回はその続きとなります。

前回を読んでいない方はぜひ前回の記事からお読みください。




■最大のデメリットはその期間



前回はメリットを書いていったので、今回はデメリットを紹介します。

50年ローンの一番のデメリットはその期間です。

他のローンなども含めても、これ以上長い期間借りられるローンはあまり聞いたことがありません。

それだけにその期間はデメリットにもなりえます。

単純に20歳の方が借りたとしても、完済時には70歳です。

現在の一般的な退職年数が60歳や65歳ですので、今のままの制度で行けば、定年後もローンを払い続けることになります。

これが30歳ならば完済は80歳です・・・・

今の日本の成人男性の平均寿命とほぼ同じです^^;

と言うことは悪いい方をすれば、死ぬまでローンと付き合うってことですね・・・

生活が出来ていれば、いくら長期間でも問題はないのですが、この事実に心理的に我慢できるか・・・

前回の記事にも書きましたが、日本人の多くはローンについて否定的です。

そういった環境からも長いローンは、それだけでデメリットになります。



■金利が高い



実はこの50年ローン、他の期間のローンと比べ金利が高めに設定されます。

その例を住宅支援機構のフラット35のHPから見てみます。


*https://www.simulation.jhf.go.jp/flat35/kinri/index.php/rates/topより引用


実はフラット35には3種類の期間と6種類の金利があります。

フラット35の場合は、総額の9割以下の貸し付けの場合、金利が1.800%。

フラット20のあ場合は同じく9割で金利が1.320%

そしてフラット50の場合は同じ条件で2.050%になります。


一番安い金利と比べると、その差は0.73%、35年の金利と比べると0.25%


たった0.25%と思われるかもしれませんが、この差かなり大きくなります。

期間が違うので並べて比較が出来ませんが、例えば3000万円を35年で借りた場合の金利は1.800%になり、毎月の支払いが9万5327円になります。

そして、トータル支払いは4045万円です。

これが金利が2.050%だとすると、毎月は10万150円、トータルは4206万円となり、毎月では5000円程度、トータルでは150万円程度多く支払うことになります。

この中では最安の1.320%だとこの差の3倍の差が付きます、毎月なら約1.5万円、総額なら450万円です。


これが実際には50年借りるので毎月にならすと、7万9966円となり最も最安値になりますので、その数字だけを見て判断するのは大きな間違いになります。

これが裏を返せばメリットの方もいますが、トータルで考えたらかなりのデメリットです。



■手放すことが難しくなる



最後のデメリットは住宅を手放すときの話です。

日本の住宅は建築時が最も価値が高く、日に日に値が下がっていきます。

一般的には20年が価値があると言われる分岐点で、それ以上の期間が経つとある意味住宅の価値は0円と診断されることもあります。

しかし、価値が0円になったとしてもローンはまだ続いていますので、金融機関に抵当権と言った返済が不能になった際に、土地と建物を取り上げる権利がある状況になります。

この抵当権はローンが無くなると無くすことが出来るのですが、ローンが続いている最中には無くせません。


もしこの状況で販売したら、買った側は困ってしまいますよね?

折角買った我が家が、前の持ち主がローンを払わなかったら銀行に取られてしまうんです^^;

なので、通常はこの抵当権が無い状況でしか販売が出来ません、つまりローンの完済が条件になるんです。


そうなるとローンが長いことが足かせになります。

最長で50年間抵当権がついている状況なので、売ることが出来るのは50年後です。

もしくは途中でローンを繰り上げ返済して完済する必要があります。

その際のお金はローンで組むことはとても難しいので、多くが現金からになります。

そのお金があればいいですが、結構な大金になるので、不可能な場合が多いです。



■建築や申請にお金がかかることも・・・



日本の住宅は寿命が30年程度と言われ久しいですが、今回の50年ローンはその日本の住宅の寿命以上の期間になります。

当然、金融機関としてはローン期間以上に家がもってくれないと困るため最低でも50年間は保てる家でないと困ります。

ですので、50年は持つ家の仕様にする必要があります。

その為に安価で最低限な仕様の家では、ローンの審査が通らない場合があります。

安価な家が欲しい場合は、50年間持つ家へのグレードUPが必要になってきます。


その基準としてフラット35では、必須基準の技術基準として、「劣化対策等級2」かつ「維持管理に関する基準」に「断熱等性能等級4」かつ「一次エネルギー消費等級4」の性能の家にすることを求められます。

当社からしたら、標準仕様でまかなえているので問題は無いことですが、先ほど言ったように安価で最低限の家だとこういった仕様でないことが多いです。

そうなるとその性能や仕様にするためにはグレードUPの費用が必要になります。


また、これらの性能であることを証明するために、各担当部署に申請し認定してもらうことが必要です。

これも当然費用が必要になるので、申請が標準でない場合は追加費用の発生です。


フラット35を例に出しましたが、その他金融機関の場合は長期優良住宅の取得だったり、各金融機関の性能基準のクリアーなどを求められるケースもありますので、検討する際には確認が必要になります。



■まとめ


今回と前回で50年ローンの良し悪しの確認をしていきました。

借りる人によっては薬にも毒にもなる長期間ローン。

50年ローンを検討する方は、今回の話も参考にして検討してみて下さいね^^