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【店長流】

50年ローンの使い方 上手に使えば薬に下手に使えば毒に・・・ #店長流
50年ローンの使い方 上手に使えば薬に下手に使えば毒に・・・   #店長流

■人生の半分を使って払います


住宅ローンの借り入れ期間。

皆さんはどのように設定しますか?もしくはしましたか?

多くの方は営業などから言われ、盲目的に35年ローンを選んだ、なんて人は最近では多いと思います。


時をさかのぼり30年も前の頃だと、住宅ローンは一般的に最長20~25年。

完済年数は60歳まで、そんなローンが多くありました。


しかし、時代と共に借り入れ期間が延び、30年35年となっていき、完済年数も65、70、75歳とどんどん伸びていきます。

この背景にあるのは、残念ながら続いている失われた20(30)年問題。

景気が横ばい、停滞するのと一緒に、収入の横ばいが続いているからです。


そんな中、最近で始めたのが50年ローン。

なんと最長50年間にわたりローンを組むことが出来るプランが出たのです!

50年って言えば20歳になりたての方が借りても完済年数は70歳。

現役時代はずっとローンを支払うことになります。

これは中々な期間です^^;


さて、こういった話題をすると絶対に出てくるのが、「ローンの最適期間」問題。

正直、この問題は誰にでも当てはまる答えはなく、各個人の状況によるとしか言えませんが、どうもこういった記事は人気があるようです。

と言うことで今回は50年ローンに絞り、50年ローンの使い方を考えて見ようと思います。



■薬にも毒にもなる「50年ローン」


まず最初に言えるのは、50年ローンは有益でもあり、有害でもある商品であると言うことです。

日本人の多くの方は、ローンは害、悪いことだとしてなるべく借りないことが美徳だと思っている方が多くいます。

なので、50年ローンがっ有益だと言われてもピンとこないかもしれません。


しかし、逆の害であると言えば、内容は分からなくても直観的に悪いという人が多いでしょう。

そんなある意味ローンのアウェーである日本ですから、まずは有益になる場合を考えてみることにします。



■ローンは支払いを待ってもらえている


まずローン全般に言える利点は「支払いを待ってもらえる」ことです。

通常買い物をした際には、代金と品物を交換することで成立します。

特に現金払いの時はその状況ですね。

クレジット払いなどもありますが、その際も広い意味ではローンに当たるので、ローンで支払いを待ってもらっている状況になります。


これが日常品のような少額商品なら特に大きなメリットにはならないかもしれません。

しかし、住宅のような高額な商品では現金で買うことは難しく、支払いを待ってもらえるローンの使用が必要になります。

このローンが無ければ、多くの人は現金を用意しないと家が買えず、ほとんどの人が賃貸暮らしになります。

それも悪くはないと思いますが、家を持ちたいって人も多いですし、必要に駆られての持ち家取得もありますので、やはりローンが欲しいなって思えます。


この状況だけでもローンがあることは有益であると言えます。



■なら期間は長ければ長い方が良い


そういった状況であれば、支払いを待ってもらえる期間は長かれば長い方がいいですよね?

家が3000万円だった場合、1年ローンしか無ければ、たった1年で3000万円を用意する必要があります。

1年が12か月なので、3000万円÷12か月=250万円。

つまり、金利が無かったとしても毎月250万円づつを用意しなくてはいけません。

支払いを待ってもらえてはいますが、中々に現実的な数字とは言えません。


さて、これが30年だったらどうなるか?

30年は360か月になるので、3000÷360=8.33333・・・・

つまり毎月8.4万円程度になり、とても現実的な金額になります。

実際にはこの金額に金利が乗って来るのでこの額ではありませんが、毎月250万円の支払いにくらべたらかなり現実的です。


次にこれが50年だった場合。

50年は600月なので・・・

3000÷600=5.0

毎月250万円だったものが、毎月5万円にまで落ち込みます^^

これなら現実的ですし、経済的にも大分楽になります。

このようにローンをすることが前提になれば、期間は長い方が楽になることが数字で表せます。



■金利を忘れてはいけない



さて、先ほどの数字は無金利だった場合の計算方法。

誰かが金利無しで1年、30年、50年貸してくれた時の話です。

そのような足長おじさん的な人がいたら、その人に頼るのが一番ですが、実際にはそうはいきません。

となると銀行などに借り入れを頼むのですが、そうなると金利が掛かります。

いわゆる、銀行の儲け分ですね^^;

銀行も商売なので、儲けはないといけませんので、金利は必要でしょう。

と言うことで、先ほどの1年、30年、50年の借り入れに金利を付けて話をしてみます。

その前提として、金利は0.7%、金利は変動しないものとします。


まずは1年の借り入れの場合


毎月の支払

250万9489円  

金利を含めた総支払

3011万3871円


となります。

先ほどとの差は1か月で9489円を多く支払いになることですね。

3000万円も借りているのに、毎月9000円ちょっとの利益で良いって、かなり良心的ですね^^

ただ、支払いの額がとんでもないことは相変わらずです。


次に30年の場合。


毎月の支払

9万2413円

金利を含めた総支払

3326万8886円


となります。


ここで法則に気が付けた人はきっとIQが高いです!

どこに法則があるのか分かりますか・・・?

そう!

毎月の金利分の費用はほとんど変わらない金額なんです。

1年の際には毎月9489円が金利分でしたが、30年の際は約9,080円となり、期間は長くても毎月の金利分はそう変わらないことになります。

と言うことは総支払は30年分になるので、金利が30年上乗せされて、約3326万円となります。

30年間で金利が積み重なり、326万円分になるといった計算です。


では、最後は50年の場合


毎月の支払

5万9273円

金利を含めた総支払

3556万4286円


こちらも同じく毎月約9000円の金利が掛かります。

それを50年間続けますので、総支払は556万円多くなっていきます。


実際には金利は各金融機関で異なりますし、全期間固定でない場合もあります。

あくまでも指標的な数字でしたが、概念を理解するにはちょうどいい結果だったと思います。



■有益になる場合とは?


さて、前置きが長くなりましたが、ここからは有益になる場合を考えていきます。


まず、一番に考えれるのが「お金に余裕がある人」

ん?まって?_お金に余裕がないから長期間借りるんじゃないの?って思った人。

少し考えがあまいです!


お金に余裕がある人は、毎月の金利程度なら全く問題無いと言えるので、長く借りてもデメリットが少ないです。

しかし、余裕がない人が長い期間借りると、毎月は楽になるかもしれませんが、結局は多くの金利を支払うことになります。

そのことで生涯における自由に使えるお金が減り、余計に余裕が無くなってしまいます。

先ほどの例だと、30年の場合の総支払は3326万円、50年の場合は3556万円で、230万円近くお金を失うことになります。

車が1台買えるほどの大金なので、お金に余裕がない人は長く借りるべきではありません。


しかし、お金に余裕がある人なら話は別。

230万円をたった230万円と言える人なら、長い期間借りるできです。

その期間中の支払いが減ることで、お金の自由度がさらに上がり、投資や運用、また日常の買い物などあらゆることに手が出せるようになります。

30年と50年の毎月の支払の差は約3.3万円。

このお金をもし運用したならどうなるでしょう?

仮に毎月3万円で、運用利益4%、これを50年間行うとしたら・・・・


最終評価額

約5600万円


積立額

約1800万円


積立利益

約3600万円

となり、家を買う以上の利益を得ることになります^^


50年掛かりましたが、実質0円で家を買ったことと同じになります。

これもシミュレーションで実際には税金等掛かるので、ここまでの利益はありませんが、このようにお金に自由があればその他のことだって出来てしまうんです。

別に余裕があるなら、運用しなくても良いですし、もっと運用利益が高い物でも良いし、金などの安定資産の形成も考えられます。



■団信(団体信用生命保険)に長期加入が出来る



住宅ローンを借りる際に、団信と言った保険に加入をします。

フラット50の場合は任意ですが、金融機関の場合ほとんどが必須です。

この団信はローン期間中に何かご自身に問題が起きた場合、ローン返済を保険会社がしてくれると言ったものです。

その何かとは、基本は死亡した際や重大な疾病により今後働けなかった場合などによりますが、特約を付けることでがんと診断された場合や他の疾病などでも保険が下りるようにすることが出来ます。


こういった保険は歳を重ねるごとに入りづらく、また金額も上がりますので、こういった保険に若い時に入れることはメリットとなります。

それが50年間も適応されるので、メリットになる方が多いと思います。


*注意

このように安心が出来る団信ですが、気をつけなくてはいけないのが、保険の期間が長くなればなるほど、もらえる金額が減る保険であると言うことです。

理由は保険が下りる額が住宅ローンの残債であるからです。

長くローンを支払い続ければどんどん残債は減っていきます。

先ほどの例のように3000万円借りていたら、最初の月は残債が3000万円ですが、ローンの最終年になれば、あと60万円も残債がない状況になります。

たまに、団信に加入すると死亡したら3000万円お金がおりると勘違いしている人がいるので、一応注意として記載してみました。



■住宅の選択肢が増える


お金が足りない、借入可能額が少ない。

そんな理由で家を諦めたり、グレードを落とさなくてはいけないケースが多々あります。

そんなときにこの50年ローンは有利です。


金融機関は借り入れ総額ではなく、毎月の借り入れ額で話をしますので、収入が多くない方だと、毎月の支払が多くなってしまい、結果借入総額が少なくなります。

しかし、それが50年になれば毎月の支払総額が減らせることで、結果借入総額を増やすことが出来ます。

その結果、住宅の選択肢を広げることが可能になります。


ただし、先ほど言ったように収入が少ない方は借入総額を増やすべきではないの考えが前提なので、借り過ぎは禁物です。

しかし、住宅は一生に一回の買い物です。

無理が無いのであれば、こういった選択肢の広げ方も一つの考え方ですね^^



■次回につづく・・・・


なんだか長文になってしまいました^^;

まだ、メリットしか書けていませんが今回はここで終了させて頂き、次回へとさせて頂きます。

次回の記事が欠けましたら、この下にリンクを貼りますので、そちらからご確認下さい。


では、また!


9/29追記
続きの記事はこちらから

https://www.meiko-gr.jp/blog/?mode=detail&article=1594