■10年前の金利まで上昇です。
住宅ローンアドバイザーの店長です。
今回は住宅ローンの金利についての話になります。
現在は2023年2月。
この時点での金利や今後の動向などを解説していきます。
■2月の金利は長期は↑短期(変動金利)は→
昨年末に日銀の動きから長期金利の上がり傾向が強くなり、昨年の10月の金利に比べ0.4%以上の上がり幅になっています。
しかも今月の上がり幅はかなり大きく大体0.2%程度の上昇となっています。
この0.4%の金利上昇はたったの0.4%とは言えない上昇率で、例えば3000万円を35年間借りた場合で計算すると・・・・
1.45%の場合(フラット35 元利均等方式の場合)
毎月 約91000円 総支払額 約3830万円
1.88%の場合
毎月 約97000円 総支払額 約4090万円
このような計算になり、毎月でも6千円、35年の総支払で言うと、250万円以上の支払いUPになります。
2019年の最安値を付けたときの金利が約1.1%で毎月が87000円程度だったのでついに月に1万円以上の返済UPとなります。
支払額としてきついのはもちろんですが、借り入れを出来る最低年収が底上げされますので、ローン事態を組めない方も増えてきます。
ちなみに1.1%の時期と、1.88%の時期で3000万円借りようとすると、最低でも年収が1.1%の場合は約350万円以上必要だったのが、1.88%の場合だと約390万円と50万円近く年収を上げなくてはいけません。
長期金利で家計を安定させようと思っていた方にはかなりの逆風が吹いています。
■短期金利はまだ横ばい
それに比べて短期の金利(変動金利)は横ばいが続いています。
ネット銀行系だと、昨年よりもちょっと下がったくらいです(ほとんど誤差範囲ですが)
今回の日銀の動きは長期金利に影響する動きで変動金利には影響が少ない動きでしたので、変動金利はそのままであったり、多少下がったりと言った結果になっています。
この動きはしばらく続きそうなので、変動金利の利用を考えている方はそこまで気にしなくても良い時期が続きそうです。
■でも変動金利もそろそろ動きがある・・・・かも
短期(変動金利)の動きはそう予想されていますが、実際にはそろそろ動きがあるとも言われています。
理由は長期金利の利上げ。
長期金利の値上げにより、長期国債の金利も上がっていきます。
実際に昨年12月に0.2%だった金利が昨月の中旬には上限の0.5%まで上がっています。
こうなってくると各金融機関はこう動き始めます。
「住宅ローン売っても、金利が低くてあまり儲からないから金利が高くつく国債を買って利益を上げよう。だから住宅ローンはそんなに頑張って低い金利で売らなくてもいいよ」
実際にこのような動きが始まる可能性は十分にあります。
理由は今のままの金利では、住宅ローンは儲からないから。
もし金利0.4%で3000万円を35年貸したら、総額で270万円程度の利益しかでません。
1年にするとたったの約8万円・・・・
正直いって儲からないです^^;
なので、金融機関は良いタイミングが来たら金利を上げたくて上げたくてしょうがない時期にきています。
今回の金利上昇で、国債で利益が確保できるとなれば、どこかが上げ始めたら一斉に上げ始めると思われます。
そのタイミングは定かではありませんが、高い可能性があるとすると、日銀総裁の交代による日銀の方針変更。
また、世界市場のインフレがまだまだ続く場合も考えられる要因でしょうか。
■最初は変動で金利が上がったら固定は無理
こういった話をするとこういった意見の言う方がいます。
「最初は変動安いから変動金利で、変動金利が高くなったら固定金利に切り替えればいいじゃん?」
この考えはほぼ不可能と言え、変動金利があがるタイミングでは長期金利も上がっているので、むしろ支払いが多くなることが予想されます。
なので、変動金利と固定金利の選択は結構重要な選択になってきます。
金利が安いが将来に金利が上がる可能性がある変動金利。
金利は高いが将来ずっと金利が変わらない固定金利(フラット35など)
この選択は間違えないようにしていきたいところです。
■金利の選択は専門家に相談を
これから住宅ローンを検討する方は、金利の選択を専門家に依頼することをおススメします。
出来れば銀行の方ではなく、保険を取り扱うFPの方以外がおススメです。
銀行の方はとにかく自社で売りたい商品をおススメされます、それはどの職業でも同じですよね?
また保険を取り扱うFPの方は、とにかく将来の不安の解消を売ってきます、保険とはそういった商品なので、将来に不安がないと買ってもらえないからです。
そういった意味では住宅ローンは格好の商品で、長期間かつ高額なので、不安を売るには絶好の商品です。
これもFPの方の売りたい商品を買うように話が進んでいきます。
まあ、そんな方ばかりではなくしっかり親身になってくれる人もいるので、そういった方がお知り合いにいればご相談してもらえばいいですが、そういった方がいない場合は避けておく方が無難といえます。
ならどういった専門家が良いのか?
それは住宅ローンアドバイザーです。
その中でも住宅を売っているアドバイザーが一番です(私が言うと変に聞こえるかもしれませんが・・・・)
理由は簡単。
売っている商品と買いたい商品が同じだからです。
銀行の場合は売りたい商品は「住宅ローン」FPさんの場合の多くは「保険商品」
でも、住宅を売っているアドバイザーは住宅を売りたいので、住宅を買いたいお客様の状況を的確に把握していきます。
だって、目の前の人に気に入られたら住宅売れますからね^^;
適当はことはしないし、むしろ手厚い対応をしていくからです。
お客様はそこが気に入ればそこで建てればいいし、気に入らないのならその情報だけをもらい他社で建てればいいだけ。
需要と供給が上手くマッチしているので、一番ストレスもなく行えるのが住宅を売っている住宅ローンアドバイザーです。
とは言っても住宅ローンアドバイザーにも色々あって、国家資格ではないので講習を1日すればもらえるような簡単な免許もあるし、私が持っている資格はしっかりと試験があり、合格率も50%以下と言うしっかりと勉強をしないと合格出来ない免許もあります。
あとは業務回数。
運転免許みたいに年間に数回しか行わないペーパードライバーのような人もいれば、月に何十件と扱っている人もいたりするので、その辺りの見極めは必要かと思います。
■まとめ
最後はちょっと違う話になってしまいましたが、今月の住宅ローンについてのお話でした。
まとめると、長期金利は上昇傾向で、変動金利は横ばい傾向であると言えます。
しかし、今の世界情勢や、春にある日銀総裁の交代など、金利が変わりやすい1年になると言えます。
とは言っても、住宅ローンの金利の状況で家を建つべきではありませんので、ぜひ専門家への相談をおススメいたします。
それではまた次の月にもお話しますので、動向が気になる方はまたのチェックをお願いします。
ぜひこちらのサイトもご覧ください