■住宅ローンの記事の反響がよろしくて^^
住宅ローンアドバイザーの店長です。
住宅ローンアドバイザーとして、記事をいくつか挙げていますが、思いのほか反響がよろしいので、連載記事にしてみようと思い始めてみました。
第一回目の今回は住宅ローンで最も大事な話、『返済比率』について書いていこうと思います。
一般的には聞きなれない言葉ですが、とてもとても大事な言葉になるので、今回ぜひ覚えて頂ければと思います。
■まずは返済比率の意味から
聞きなれない言葉なので、まずはその意味をお伝えしていきます。
返済比率とは、比率とあるくらいなので数字で表すのですが、20%だと安心とか35%だと不安とか、そんな使い方をします。
ちなみにその比率を出すのが、年収と年間のローン総額になります。
その計算方法は・・・
年間のローン総額÷年収x100
となり、年収を年間のローン総額で割り、その数字に100を掛けて%として表します。
例をあげると、年収400万円の方が毎月8万円(年間96万円)の借り入れをした時の返済比率は・・・
96÷400x100=24となり、その方の返済比率は24%であると言います。
このように返済比率とは、借りる方の年収と返済額から算出される、ローンと年収の比率になります。
■返済比率ってどのように使うの?
次に返済比率はどんな使い方をするかを説明します。
先ほど言ったように返済比率とは、年収とローンの比率のことなので、ローンで使われることは分かると思います。
その使われ方で一番多いのが
『ローンを借り過ぎていないかチェック』
です。
ローンは借りた総額よりも、毎月の返済額で話をするケースが多く、総額400万円借りた!よりも毎月4万円で借りたと言った内容が強く残ります。
ローンとは言い方を変えたら借金なので、500万円借金したと言われたらとても重たいことに思えますが、それが毎月2万円の支払いだと言われると、正直大したことが無いように感じます。
ただし、500万円を毎月2万円で返済をすると、金利にもよりますが、20年近く返済を続けることになり、苦しいことには変わりがありません。
また、住宅ローンではもっと大金を借りるので、毎月の返済が増えて、返済年数も増えますが、先ほど言ったように、毎月の支払いにすると結構安く感じてしまいます。
だから、もっともっと借りてもいいんじゃないかと錯覚に陥る時がありますが、その際に返済比率をもって計算すると、本当にそんなに借りても大丈夫なのかと言った計算が出来ます。
このように、借り入れの際のバランスを見る時に使いますが、金融機関などもこの返済比率を利用して、ローンの借り入れ額を決めていたりします。
ちなみに、金融機関は返済比率をこのような指標で使っています。
■ある金融機関の『返済比率』の指標
返済比率の使い方は各金融機関によってバラバラなので、今回は自分が知っている返済比率の指標を書いてみます。
返済比率
10%以下・・・・・超優良
11~20%以下・・・優良
21~25%以下・・・良
26~30%以下・・・まあまあ
31%~35%以下・・・危ない?
36%以上・・・・貸付不可
これがある金融機関から聞いた住宅ローンを貸す際の返済比率の指標です。
住宅ローンを貸す側(今回の場合銀行)は今回の場合だと、30%以下の場合なら何とか貸す判断をすると言え、35%以下の場合は何かプラス材料がないと貸し付けはしません、36%以上の場合は問答無用で貸しません。
この指標が他の金融機関だと、30%以下でOUTに設定していたり、40%まではOKと言っているところもあります。
あくまでの指標なので、この比率だけで全てを判断することはありませんが、判断基準の多くを占めることは各金融機関が認めています(店長調べ)
■借りられたとして気をつけなくてはいけません。
実際に借りる立場となった際に、比率が31~35%の方は、慎重に考えて欲しいです。
もしかしたら借りられるかもしれませんが、金融機関としてはこの比率の方が借りる場合は、とても危険視しているからです。
その理由は計算をしてみると分かりやすいです。
例えば年収が400万円の方が、計算をしやすく返済比率30%でお金を借りた場合、年間の返済額は年間120万円で、毎月10万円の返済額になります。
ちなみに年収が400万円くらいの方の毎月の手取り(保険や年金、税金を引かれた後)は20万円位で、これにボーナスが加わるくらいです。
と言うことは、毎月20万円の手取りのうち、10万円つまり半分もローンでもっていかれることになります。
30%でこの数字なので、31%以上はもっと生活が苦しい方向に向かいます。
一応、金融機関は貸してくれるかもしれませんが貸した人の生活水準までは考えていません。
その人が最低限生きていけて、ローンを返してくれたら悪いい方をすればそれでいいとも言えます。
ご夫婦共働きだったり、その他の収入がある場合などはそれでもいいかもしれませんが、それでもその収入が無くなった場合も含め考えて考えておくことが大事です。
■ベストな返済比率をしっかりとアドバイザーと確認を!
このように大事な指標である『返済比率』
先ほどあげたように、借りられたからいいのではなく、自分達にベストな返済比率を考え、その額で計画を立てることがとても大事になってきます。
その比率は、自分達で考えられたらいいのですが、出来れば他の方、しかも専門家にみてもらうことをおススメします。
自分達で考える場合は、結構多く借りても大丈夫のような気になってしまいがちで、打合せをしていくとどうしても良い物が欲しくなってしまうので、多く借りてしまおうとしてしまう傾向にあります。
住宅会社も多く金額を払ってもらえると嬉しいので、多少無理だと思っていても、払えるならやりましょう!なんて言ってきたりします。
そんな状況で苦しむのは自分達ですので、まずは借りる前にしっかりとした計画を立てていきましょう。
ちなみに自分は25%の範囲で行うべきだと思っています。
もっと欲を言えば20%以下でやって欲しいと思います。
こうすれば、年収400万円の方だと、月々約6.7万円。
手取りが20万円程度だったら、この程度で支払いが住めば嬉しいですね^^
■まとめ
今回は第一回と言うことで、最も大事な部分である『返済比率』についてお話しました。
読んで頂いたとおり、とても大事なことになりますが、結構ないがしろにされることも多く、住宅ローン知識が拙い人だとそもそも知らなかったりします。
住宅ローンは、何十年も掛けて支払っていくもので、今だけや近い将来だけを見据えて考えてはいけません。
この他にも住宅ローンには大事なことが沢山あります。
不定期になるとは思いますが、また住宅ローンのお話をしていこうと思いますので、良かったら読みに来てください。
以上です。
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